内容説明
癩者という形象を包囲する政治体の言説配置──。そのうとましくも凡庸な、しかし強大な力の生成を背景にした空間を読み解き、そのなかでの「癩者の生」に向けられた視線のなかに日本の近代化の質を再考する新鋭の論考。
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目次
第一章 水晶の森、そして珪素の生命第二章 放浪者のいる暴風域 1 病の二重の名 2 衛生事業の曙光 3 放浪者たち第三章 法治国家 1 汚濁を浄化する 2 肉体の非生産性第四章 分身としての世界第五章 この者らを恐れるべし 1 見いだされたとき 2 囚われの人々 3 特別病室第六章 文明国家と癩者の存在第七章 近代化の条件としての癩者の生あとがき