内容説明
図書館の資料収集・資料提供の自由、利用者情報の守秘、すべての検閲への反対を謳った改訂「図書館の自由に関する宣言」。高度情報化社会におけるその今日的意義を中心に、具体的事例を織り込みながら多角的な議論を展開する。
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目次
まえがき
1
(1)わが国における「図書館の自由」の史的位相──「公序良俗」の思想との関連において
1 はじめに
2 「善良ノ書」と「不良ノ書」
3 「思想善導」教化機関
4 ファシズムと図書館
5 戦後民主主義のなかの図書館
6 おわりに
(2)「自由宣言」における「知る自由」の法的性格に関する一考察
1 はじめに
2 「自由宣言」の成立と改訂に至る背景
3 「知る自由」の法的性格
4 「知る権利」とはなにか
5 情報公開制度としての図書館
6 図書館におけるプライバシー権
7 おわりに
(3)「自由宣言」と山口県立図書館問題──図書館における自主規制
1 山口県立図書館事件とは
2 「自由宣言」との関連
3 問題の本質について
4 日本図書館協会「図書館の自由に関する調査委員会」の発足
2
(1)フィクションのなかの「読書の自由」──「練馬のテレビ事件」から『土壇場でハリー・ライム』まで
1 はじめに
2 「練馬のテレビ事件」から
3 犯罪捜査と貸出記録
4 『土壇場でハリー・ライス』
5 おわりに
(2)「ちびくろサンボ」問題とはなにか
(3)情報民主主義としての図書館
(4)図書館とプライバシー
(5)大学図書館の「公開」とプライバシー保護
1 はじめに
2 大学図書館の「公開」の意味するもの
3 個人情報とプライバシー
4 大学図書館における個人情報
5 大学図書館におけるプライバシー保護
6 むすび
(6)ランガナタンの五法則による私見──大学図書館の在り方について
1 はじめに
2 第一法則と「公開」
3 第二法則と選書
4 第三法則と利用者教育
5 第四法則とOPAC
6 第五法則と自己評価
7 おわりに
(7)国際識字年と図書館活動
1 識字は、人と文字との触れあいである
2 「読む自由」から疎外された人々
3 図書館をとりまく社会的状況
4 識字と図書館活動
初出一覧