ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 黄金

個数:1
紙書籍版価格
¥924
  • 電子書籍
  • Reader

ハヤカワ・ミステリ文庫
黄金

  • ISBN:9784150707262

ファイル: /

内容説明

〔競馬シリーズ〕アマチュア騎手のイアンは、絶縁状態が続いていた父から突然連絡を受けた。五番目の妻が何者かに殺され、父自身も命を狙われているという。犯人は遺産めあての親族の者か? 父の護衛を引き受けたイアンは、犯人探しに乗りだすが……遺産相続をめぐる争いと親子の葛藤を描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

背番号10@せばてん。

34
【1988_週刊文春ミステリーベスト10_海外9位】1994年1月4日読了。競馬シリーズ第26弾。ディック・フランシス、2010年永眠。自分に多大なる影響を与えてくれた、巨星に心より合掌。(2019年7月28日入力)1994/01/04

タツ フカガワ

27
再読。「私は父の五番目の妻を心底から嫌っていたが、殺すことを考えるほどではなかった」が、その妻は殺され、三年間絶縁状態だった富豪の父も命を狙われて“私”ことアマチュア騎手イアンは、父マルカムの身辺を守ることに。犯人と思われるのは三人の先妻(四番目の妻は交通事故死)と異母兄弟姉妹たちだが、彼らのマルカムの財産への執着とイアンへの敵意が凄まじい。いつもながら安定した面白さですが、前に読んだシッド・ハレー物に比べるとちょっと物足りなかった。2021/05/16

Haru

17
相変わらずの大家族の不和物です。日本で言ったら金田一物がこんな感じでしょうか。父親を襲った人物特定の為とはいえ、父の前妻・後妻によって精神的に歪められた兄妹関係に勇敢に立ち向かう主人公。どれほどの悪意を向けられようとも冷静さを失わず、物事の本質と目的を見失わない精神力の強さには、感心します。そしてやはり「海外もの」ならではの、お金の使い方のスケールの大きさが楽しみどころのひとつではないかな~。同じ金銭感覚とそれを支える経済基盤があって気持ちのいい人物であれば、翌日には「親友に」なれるというイージーさも。笑2014/05/02

ぺぱごじら

17
金の売買で莫大な財産を一代で築いた父親は、私生活でも5人の妻・7人の子供を成した。いま5番目の妻を殺され、自分も殺されかけた彼が頼ったのは、5番目の妻との結婚に反対したために3年音信不通となった、2番目の妻の子供だった。あらゆる意味で規格外の父親を財産抜きで向き合える主人公は父親の信頼を一手に担うが、『同じようにお金抜きで向き合いたい』と願ったもう一人の結果が余りにも対照的であったのが哀しい。自分にとっては『人と向き合い、説得する術』を学んだ一冊。2014-082014/01/19

bapaksejahtera

14
主人公は半端な調教助手の独身の男。作品中芽が出はしたが職業キャリアとしては珍しく目立たない主人公である。彼の父は自然に金が儲かる老人で5人の妻がいる。不仲となっていた最後の妻が殺され、更に自分も何者かに狙われる。警察は妻の殺害犯と夫を疑っているので護衛と事件解決を主人公に依頼する。父は傲岸不遜な性格で全ての妻子と仲違いをしており、唯一主人公が辛うじて頼りにされたのだ。この二人を執拗に狙う犯人。父は競馬に投資しその過程でフランス米国豪州と舞台が移るのが競馬シリーズの味付。不自然は目立つが何時も通りの快作だ。2022/05/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12954
  • ご注意事項