内容説明
無久路草平は即身仏や古墳の研究家として知られているが、ミイラや非業の死をとげた被害者の声を聞くことから、全国の警察の特殊コンサルタントをひきうける“死に神探偵”だ。奥只見のスキー場で、若い男女が猟銃でうたれ、とり出された女性の内臓が死体の側に並べてある凄惨な殺人現場に出くわした無久路は、死に際の残存意識を念写し、捜査の手を異界にまでのばす……。連作サスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読書国の仮住まい
3
ボリューム 『冬の牙』『笑う白骨』『骨おどり』『地の声』『わたしを深く埋めて』『鎮魂されざる死者のブルース』『南海の逆光』短編七編から成る連作集 世界観 無久路草平は即身仏や古墳の研究家。 だが非業の死を遂げた者の声を聞くことが出来る異能力の持ち主で、警察から特殊な依頼を受けるコンサルタントの一面を持つ死に神探偵。 足を運ぶ先々で様々な事件に遭遇、その度に死者の声を。 時には被害者の死を待つという状況にも立ち会う。 そして疲れ切った草平はとある島を訪れる。 補足事項 なんか最後がねぇ、なんでこう終わるの?2023/12/11
Steppenwolf
0
死者の最後のメッセージを読み取ることの出来る男を探偵役に添えた短編集である。扱う事件は大抵重い。実在の事件や大学名が出てきてどっきとした。現在なら遺族の心情を考慮してぼかして書くだろう。この著者の作品を読むのは初めてであった。このようなホラーというかこの種の作品をもう少し読んでみたい。2010/05/11