内容説明
社員食堂の管理をみずからかって出て、きのうまで部下であった人間にまで頭を下げる松井。そんな彼を人は密教型人間といった。密教的生き方とはみずから大日如来となって生きていくことである。煩悩をもった凡夫であるわたしたちもまた、大日如来になって生きることができる。自分の中にある仏性に目覚め、大日如来のことばを聞き、直接受けとめる密教的生き方を松井の姿を通して探る。
目次
１ 密教型人間
２ 顕教と密教
３ 大日如来の教え
４ ほとけをまねる
５ 密教型人間になる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かず
13
大日如来とは、密教において宇宙の真理を表す仏様です。商社の社員食堂に働く松井さんを主軸にして話は進みます。№1営業マンだった松井さんは、妻の病気入院を機に、人事異動を申し出ますが、ワンマン社長の逆鱗に触れ、閑職に回さます。松井さんはある時、社員食堂の管理を申し出ます。サービス精神溢れる対応をする松井さんを、「彼こそ密教的人間」と、企画が通らずに悶々とする若手社員に、先輩社員が提示することにより、悩みの消化を図ります。密教的人間になること。即ち、「仏となって生きる」ことです。私もそうします。 2019/09/29
このり
1
密教と顕教の違いがよくわかった。密教は、秘密にされてるから、密教ではないんだ。私たちが、大日如来の言葉をすぐには、なかなか受信できないだけ。先日、高野山で結縁灌頂を受けたが、それだけで簡単に受信できるわけではないんだ。もっと、いろいろな仏教コミックを読もう。2018/05/12
