内容説明
琵琶湖畔、ひとり旅を楽しむ史絵のまどろみは唸るような男の歌声で破られた。翌日、遊覧船に流れる「琵琶湖哀歌」こそ、あのメロディではないか。そのころ琵琶湖の水を守る会のリーダーが密室で死亡。自殺か他殺か、友人の窮地を救うため浅見光彦も車を西に走らせる。やがて究明される湖水をめぐる陰謀とは。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
61
前半と後半では流れの早さが違った。パタパタパタと、本当に謎がスルスル解けるように話は進んでいく。社会を巻き込む問題を事件の発端に据えて、その陰には、人の心に秘めていたものが隠れてる。相変わらず、聡明な浅見さんの空気感が物語を爽やかにまとめる…。琵琶湖…行ってみたいな。2015/06/07
十六夜(いざよい)
12
ドラマで見たような展開で、早い段階で犯人の予測も出来るのだが、お約束の「素性を調べろ→失礼しました〜」もあり、楽しく読み終えました。2018/12/07
sarie
11
光彦シリーズ38弾。大学時代の友人の依頼で「琵琶湖の水を守る会」の広岡友雄が服毒死した事件を調べ始める・・というお話。 映像化されている作品でヒロインも可愛いし、ラストはスッキリ系ではないのですが好きな作品のひとつです。2016/03/24
しんた
9
超怖い表紙から怖い女を想像したが、全く脈絡なかった。琵琶湖開発をめぐる社会派ミステリー。琵琶湖に旅したくなる。2015/04/19
秋庭誠
5
☆8 徳間書店版持ってるのに、何故買ったんだ俺…。事実上の再読ですね。指摘されるまで気付かなかったんだけど、内田作品の大半って戦争の禍根が原因なんだよね。これは数少ない例外というべきか。まぁ、戦時中の事故が原因だから、おじいさんがキーパーソンではあるんですが。2013/07/01