集英社文庫<br> こころ

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集英社文庫
こころ

  • 著者名:夏目漱石【著】
  • 価格 ¥555(本体¥505)
  • 集英社(2013/07発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087520095

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内容説明

学生の私が尊敬する「先生」には、どこか暗い影があった。自分も他人も信じられないと語り、どんなに親しくなっても心を開いてくれない。そして突然、私の元に「先生」から遺書が届く。そこには、「先生」から人生の全てを奪った事件が切々と綴られていた。親友と同じ人を好きになってしまったことから始まる、絶望的な悲劇が――。人間の本質を見据え、その真実の姿を描ききった、漱石の最高傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

201
明治という時代、人は斯くも純粋かつストイックだったのかと驚くばかりだ。この有名な小説を読み終わって感じたのは時代錯誤感だ。これに同調・共感することは私には出来ない。なぜならば出てくる登場人物全てが前向きではないからだ。題名の『こころ』という言葉とは裏腹に、登場人物全てがそれぞれと心を通い合わせることが出来ないまま物語は閉じられる。先生と私、先生とその妻、先生と友人K、私と両親。結局、本当の意味で分かち合える人間関係など気付けないものだ、人の心はその人のみしか解らないのだ、そう突き放しているかのようだった。2010/03/03

優希

170
考えさせられることの多い作品です。「私」の尊敬する「先生」の暗い影に惹かれずにはいられません。人を信じられず、どんなに親しくても心を開かない「先生」の悲しみが凄く伝わってきました。「先生」の遺書が語る人生の全てが綴られた遺書からの過去と事件が絶望的な悲劇を生んでいたんですね。人間の本質と真実の姿が浮き彫りにされ、人間の心の機微はいつの時代も変わらず、色あせることなく響くものだと感じました。作風は暗いですが読むたびに色々考えずにはいられない名作だと思います。2014/07/31

まさにい

148
今回が3回目。初めて読んだのは10代の後半、2回目が30代半ば、そして50の半ばの今回。初めて読んだときは『古い』の一言で終わる。2回目は『よく分からん』。そこで、今回この『こころ』を読むために回り道をした。前期3部作、後期3部作の内2部を読んでの再挑戦。確かにこれら5冊とは異なるのですよ。まず、設定からして主人公の先生のこころに重しを付けている。そして、先生は宗教などには救いを求めようとせず、自分自身を真摯に見つめようとしている。あぁ言いたいことがいっぱいあるのにこの字数では表現できない。こころ、深い。2016/12/15

あーさん☆本に埋もれてます(⁠╯⁠︵⁠╰⁠,⁠)

122
名前が全然出てこない本(¯―¯٥)「私」「先生」「あなた」「奥さん」「お前」「君」などで構成されている。よく出る「私」“大学生”と鎌倉で出会った「先生」と先生の「奥さん」(中盤で“静”と名前が出る)で構成され、近代知識人の苦悩。近所の“作さん”、妹の旦那さん“関さん”となかなか名前が出て来なくてイライラした。ルビも少ないし、字が小さい気がする。解説でもあるように、「淋しさ」から「自殺」までを、亡くなる二年前に書き上げた作品。2019/08/20

りゅう☆

113
先生と出会い、彼になぜか惹かれてしまう私。先生と親しくなれど、見えそうで見えない先生の抱える闇。私は大学を卒業後、里帰り。父の危篤状態の中届いた手紙、それは先生からの遺書だった。先生の自叙伝のような遺書。両親死後、頼りの叔父に裏切られ、人間不信に陥った学生時代。下宿先でのお嬢さんとの出会い、そして自分の裏切りが引き金を引いたであろう旧友Kの自殺。妻を娶るも心の闇はいつまでも付きまとう。そして選んだ自らの死。先生の苦しさ、孤独が切々と伝わる遺書を読むにつれて胸が苦しくなる。だがちょっと冷めた感覚で見ると→2016/11/06

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