ハヤカワ・ミステリ文庫<br> オズワルド叔父さん

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ハヤカワ・ミステリ文庫
オズワルド叔父さん

  • ISBN:9784150712556

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内容説明

その昔、とてつもない大儲けを企てた男がいた。彼はスーダン産のある甲虫の粉が信じられないほど強力な媚薬であることを知り、各国大使に売りつけ、ひと財産築いた。ばかりか、それを使って世の天才ピカソやフロイトの精液を奪取し、売りさばこうと考えたのだ。壮大なホラ話の楽しさが全篇に横溢する大人の童話。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ykshzk(虎猫図案房)

18
書いていて作者も途中で飽きたか?と思えた。ぶっとんだ刺激も慣れると退屈。だが、体を張って頑張る登場人物たちは憎めず、バレるのでは?死んじゃうのでは?と思わせつつギリギリ大丈夫な感じも楽しい大人の童話。ただ、本書に登場する、主人公の悪だくみの標的になる有名人達の中に、自分が尊敬する人が入っていたら、ちょっと切ない気分になるだろう。関係ないが、読み終えて気になってしまったのが、あとがきの更に後ろに載っているディック・フランシスの<競馬シリーズ>の紹介。23冊にも及ぶ競馬サスペンス。1冊ぐらい読んでみたくなる。2018/12/18

めがねまる

9
スーダンで強烈な媚薬を入手し、それを奇想天外なアイデアで利用して大金持ちになろうと企むオズワルド叔父さん。彼の唯一のミスは自分以外にも頭の切れる人がいたことをすっかり忘れていたことだろう。登場人物がみんな魅力的で、作中の天才たちの描写は、ダールの目線でルノアールなどの天才たちを見るようで、とても面白かった。もちろん天才の例のものを手に入れる過程は最高に面白い!笑ながら読める傑作です。2014/09/13

きりん

8
ナンセンス漫画という言い方があった気がするが、ナンセンス文学ってのもあるんだろうか。センスのよいナンセンス小説。センスのよい…後書きで訳者がそう言ってるけど、センス…いいか? いや、もう、実にくだらないし、下劣。…なのだけど、落ち過ぎないのは何でだろう?随所に書かれる、さも美味しそうな葡萄酒と料理かな。文体が良いからかな。訳者が田村隆一なことも大きいのかな。いや、まぁ〜ほんと、くだらない!けど、なんか癖になるな、この感じは。その正体がわたしには分からん。2023/02/19

あき☆ブラック・ベア

7
前回読んだ『来訪者』のオズワルド叔父さんが表題の話。知らずに読んだのに順番が正しくて嬉しい。こちらもやっぱり来訪者と似たようなカラーの話が多い。完全に皮肉とブラックジョークで構成されている。来訪者とは違い、若かりしオズワルド叔父さんの話。2020/06/15

さんご

7
児童文学作品「チョコレート工場の秘密」のロアルド・ダールのオズワルド叔父さんが登場するどの作品も、テレビのゴールデンや朝ドラでは絶対放映されないエログロの奇妙な世界。 けれど、ここだけの話にしたい位面白い・・・2019/09/10

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