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内容説明
軍事はもとより政治にまして経済を優先させてきた戦後日本は、世界有数の貿易黒字国・債権国となったいま、「持てる国」として世界経済の不均衡を助長していると批判される。そして、戦後世界秩序の大転換の中で、経済力と軍事力の間のギャップが不信感を呼んでいる。市民国家そのものが変貌し、協調と責任分担を根本理念とする、地球時代というべき国際秩序の下で、日本に何が可能か。戦後五十年を検証して日本の未来を考える。
目次
序章 五十年の軌跡
第1章 日米戦争の結末
第2章 日本外交の再出発
第3章 平和的共存の芽生え
第4章 第三世界の抬頭
第5章 経済混迷期の外交
第6章 「ポスト冷戦」の世界へ
終章 二一世紀に向かって
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズツキ
5
旧版はインテリ層の必読と言われた名著。終章の国歌論でかなりマイナスな印象になったが、それまでは理路整然としている。戦後は非武装中立を唱える者が大多数を占めたが、北朝鮮が38度線を越えた途端に現実的な脅威を認識して再軍備論が多数の支持を集めるようになった。これはこれからの日本でも同じ展開になると思う(むしろ60年前から何も進歩してない)。また一部の革新派が唱える「NOと言える日本」は実は80年代に外国で最もよく知られた書物で、著者はこれを何の理念もないただの私利私欲の追及にしか見えないと看破している。2014/10/11
にゃん吉
4
第二次大戦後80年代頃までの世界情勢を経済、軍事、思想という視座から分析し、その中でとられた日本の外交が平易に記述されています。戦後の日本外交について、安保の下で防衛の負担を減らし、経済の発展に邁進したが、それ以上思想がなかったといった内容で概括し、日本が世界にどう貢献していくかが今後の課題として示されています。湾岸戦争、ベルリンの壁崩壊から間もない頃の著作で、当時の時代の空気が感じられるところもあり、原理主義とか国民国家の揺らぎなど、本書以降の世界を示唆するところもありというカンジ。 2019/10/19
ミカド
3
前作『日本の外交』の続編。戦後の日本外交を俯瞰している。戦後日本はアメリカの軍事力に依存しつつ経済復興を第1に掲げ外交を展開していく。つまり、アメリカ追従の外交とならざるを得なかった。それは日中関係についても現れ、電撃的なニクソン訪中から日本もあわてて中国との関係を改めなければならなくなった。相変わらず日本外交における統一的理念が欠如していることを窺わせる。2019/07/06
(ま)
2
戦中~バブル前まで。政治・軍事、経済、文化・思想の鬩ぎ合い2019/08/09
ああああ
1
一九九〇年代に求められるのは、そのような戦後の流れをふまえ、しかももっと積極的に日本の役割を明らかにする自己像、そして世界観である。 その役割は、国際協調、特に環境保護、人権擁護、文化交流といった面での協力を推進するこ213 とにあるのではなかろうか。それは新地球主義とも呼びうるものかも知れない。もとよりこれは、かつてのように排他的なアジア主義や、日本を盟主としたアジアの地域秩序を目指すものではなく、2023/06/25
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