内容説明
少女時代を過ごした北京、リトグラフを学んだベルリンの生活、猫との不思議なふれあいや花に寄せるひそかな想い。生きるものすべてをみつめる暖かい目と、ひとそよぎの風にも自分の存在を確かめるするどい知覚力で、著者の生いたちと日常をオムニバス風につづる。直感し、認識し、理解し、愛され愛そうとするひとりの女性のすぐれた資質がみごとに表現されている。奔放なタッチで読者の心を魅了する著者のはじめてのエッセイ集。
目次
花は美しいのでしょうか
風がはこぶもの
見知らぬ街に降る雪は
空から降るもの
人は言葉を話すので
四角いガラスの向こう側
時は過ぎゆく
とどのつまり人は食う
はるかなる男友達
こんなときなのに
私の猫たち許してほしい
Schwarz Herz
うそ話を
朝目がさめたら、風の吹くままに