内容説明
亡き豊太閤の遺志を無視して、着々と自己の勢威を拡大する家康に、真正面から対決を迫る石田三成。天下分け目の関ヶ原を背景に、三成と西軍諸将たちの、それぞれの生きざまを鮮烈に描いた傑作。
感想・レビュー
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マッピー
3
目次より・篝火・雲悠々(篝火 第二部)篝火は関ケ原に東西の武将が集まってきつつあるところから東軍勝利の夜まで。雲悠々は、落ち武者となった西軍の武将の話。勝敗が決し、首実検をする夜。篝火がたかれ、次々に首の主が記録される。その中にひとつ、とても小さい子どもの首が…。尾崎士郎は大垣市の郷土博物館で、この小さな首がかぶっていたであろう甲を見て、この小説を書こうと思ったのだそうです。この小説、とても文章が読みやすいのです。明治生まれの文豪が書いたとは思えないくらい。歴史小説好きなら、一読の価値があると思います。2016/11/25