内容説明
色即是空空即是色? 「般若心経」の説く空の教えとはなにか?ひとりの平凡な主婦トモ子は、義母のすすめで仏教講座に入会する。今まで仏教にはまったく関心のなかったトモ子だったが、「般若心経」を学んでゆくうちに、しだいに心の目を開かれてゆく。トモ子の家族もまた、トモ子を通して聞く教えによって、自分たちの生活を見直してゆく。トモ子とともに学ぶ楽しい「般若心経」。
目次
カルチャースクール(ジャズダンス教室;仏教講座)
あるがままに見る(空の教え;1万円のコップ;良寛さんとなべ)
こだわりを捨てる(面接試験;ほとけの子)
疑いの心(まっかなへび;浮気の相談;いろいろな見方)
幸せの形(自由に生きる;人間として;新しい自分)
般若心経現代語訳
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かず
13
子育てが落ち着き、空時間を有効に使おうと、トモ子はジャズダンスクラブに入会しようと思い立ちます。それを聞いた姑曰く、「体を鍛えるならば、心も一緒に鍛えなさい」と、仏教教室にも参加するよう言い含められ、トモ子は仏教教室にて般若心経の講義を受けることになるのです。絵がかわいらしいタッチなので、仏教という小難しそうなテーマも受け入れやすくなっていると思います。私は、「こだわるな」と題された編集後記が心に残りました。善・悪、奇麗・汚い、美・醜等の対立構造に囚われず、全てを同じように観る目を持ちたいものです。2019/09/30
tetsu
4
★4 初めて読んだ般若心教。大乗仏教、小乗仏教、三蔵法師、政治的視点と宗教的視点の相違などなど、知識が吸収できる。 色即是空、空即是色の境地には程遠いが、古来から伝わる哲学書としてのすばらしさは実感できる。2014/01/28