内容説明
「ここでは時間は存在しない。いつも暖かく、四囲はくすんでいて古めかしい。なにがなくふくよかで、それでいて、少しばかりむなしいのだ。」ウィーンのカフェで一杯のトルコ珈琲をすすりながら、若き日の著者の思念は果てしなく廻る。巨大な骸骨が突っ立っているかのような聖シュテファン寺院の尖塔を遠く見やりつつ、思いはめぐって、やがて一篇の都市論となって結実した。巻末に「ウィーン小事典」を付載。
目次
夢想
森
女体
遊び
カフェ
皇帝墳墓
雪
ペスト柱
バロック
小娘
ビーダーマイヤー
プラーター
戦争
祖父たち
世紀末
埋葬
仮装
オルガ叔母さん
キャバレー
小人
零落
ウィーン小辞典



