内容説明
場所はお江戸のとある長屋。時はめでたい正月二日の話。六とお松は派手な夫婦げんかを始めた。富くじで当たった金を六がばくちですってしまったのだ。さらに弁天さまのご利益を求める六に、ご隠居の吉兵衛と学問好きの浪人宮内左内は七福神の話を聞かせる。ふたりの話によって、七福神の由来、意味、功徳などが明らかにされ、福神信仰の全容が説き示される。
目次
福神信仰(夫婦げんか;吉祥天と黒闇天)
表裏一体(富くじ;三つの願い;宝船)
七福神の由来(神々の変遷)
インド神話と七福の神々(神々の営み;転身した神々)
円満な神荒ぶる神(インドの神と中国の神;日本の神)
ひろさちやのまんだら漫歩録「福は内!鬼は内!」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かず
16
お江戸に目出たい正月が来ましたが、長屋の六とお松の夫婦は壮絶な喧嘩の真っ最中。たまりかねた住人は、大家の吉兵衛老人に仲裁を願い出ます。そこに居合わせた学問好きの浪人 宮内左内。二人で夫婦に七福神の話をネタにとくと言い聞かせます。最後はめでたしめでたし大団円となるのですが、私は七福神が渡来の神様が多いので(元の名前はインドのお名前なのでカタカナ)、いまいち心に馴染まないといいますか、入ってこないといいますか・・・とはいえ、それぞれのエピソードは面白かったです。特に心に残ったのは、恵比寿様でした。2018/06/10