内容説明
シャワーを浴びた後、純白のバスタオルで身体を包み、オーソバージュをすり込み、肌色のシルクの下着をまとう。そして、冷えたグラス一杯のシャブリとシガリロを一本。――自分を確実に幸せな気持ちにしてくれる小道具たちを配置して、阿里子は男に会いに行く仕度をする。経済的にも、美貌にも恵まれている三十八歳。しかし、人生の秋の日にさしかかっている、と気づいた時、阿里子は潔い決断をする……。シリアスな問題をしゃれた会話体で、華麗な空間の中に浮きぼりにした長篇小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
竹園和明
37
1987年初版の森遥子代表作。主人公阿里子38歳の、奔放ながらも寄る薄暮を意識し始め、夫や娘、年下の彼氏との関係性を見つめ直す様子を描いた作品。ハイソで気品高き阿里子は社長婦人でありつつ自由奔放。しかし夫と娘も負けず劣らずの奔放さで、2人の言動から阿里子の心の中に小さな黒点が生まれる。そして彼女が最終的に選んだ選択とは。阿里子は人生の秋に差し掛かったと感じているが、でもさ、男も女も、阿里子くらいの年齢からが本当の人生の始まりでしょう。そこからが面白いんだよ。38歳の阿里子に教えてあげたいわ。2026/05/31
コガニ
5
阿里子について。わかるところもあるな、違うけど、どこかが似てるなと思いました。2015/07/03
aoko
3
もうすぐ40歳になる阿里子には17歳の娘がいる。経済的には恵まれているし、はたから見ると幸せな家族に見えるけれど、阿里子にも夫にも愛人がいる。タイトルの「秋の日」には、人生の秋と収穫の秋(収穫するものがあるのなら)の両方の意味を感じられる。阿里子周辺の結婚の破綻率がものすごいことになっていてびっくり。阿里子と義理の息子の徹のインド旅行の結末が気になる。2025/07/24
りりこ◎へっぽこ
1
デヴュー作「情事」の夏から、人生の秋へと移ろいゆく‥‥‥‥。 そのことを意識して書いた作品なんだこれは! と、やっと気がついたわたしって、バカ‥‥‥‥‥。 今読むと、森瑤子しか描けない世界だよなとため息が出る。ゴージャスを描ける作家は他にもいるけど、デカダンスだわ〜。2015/07/06
山内正
0
翔と別れるのかしら、これから何回? 阿里子から電話で、男が出来てしまって うちの人とも上手くいってて大変なのよ 私三十九彼二十二 嘘じゃないわ 全部いいのよ終わりなんて言わないで それから阿里子から電話がこない 電話したら女房はいません、次に電話したら母はいません代わりますと父親が 妻は出ました何かご存知ですか? 念の為家庭教師の電話番号を 疑ってはいないんですか?と聞く おの大友君って貧相な小柄な男が万が一にもないと いま何処?彼といるの?そんなにいいの? セックス 全部いいの先の事など考えてないわ2024/06/06




