内容説明
恋も仕事もキャリアを積んだ、あかり31歳。ワンルームマンションで念願の一人暮らしを始めた。お気に入りのベッドを買って、バスルームで身体を磨き、妄想と希望は膨らむばかり。年下の文夫、同僚の梅本、オッサン角田など、言い寄る男は多彩だが、なぜか結婚にはいたらない。ソノ気になる相手は、いつ現れるのか。人生を楽しく優雅に過ごす女達の夢と本音をユーモアに包んで描く長編恋愛小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
41
いい女への準備はしても、結婚には至らないハイミス・あかりが何処となく愛らしく見えました。類は友を呼ぶようで、与志子もマドカも同様のようです。言い寄る男は数あまたなのに何故と思ってしまいます。ただ、あかりたちは恋も仕事もキャリアを積んで人生楽しく優雅にがモットーのようです。独り身の気楽らか、夫と子供のいる充実感のどちらを選ぶかで行ったり来たりしている夢と本音が爽やかです。周りになかなか言えない女心を明るく書いているので、読んでいて楽しかったです。おせいさんの書くハイミスは何故こんなに愛らしいのでしょう。2014/08/26
とも
15
田辺聖子さんにハイミスものを書かせたら右に出るのはおらんなっちゅう一冊。心地良い関西弁が小気味好く、ハイミスの生態?生き様がありありと描かれます。 今日日はアラサーなんてハイミスの部類には入らへんねやろうけど。 男を翻弄し、男に翻弄されるあかりさん。可愛ゆす♡2018/06/25
あゆ
2
田辺聖子にでてくる、ハイミスがとっても生き生きしてて、本当に憧れる。あんな風にハイミス人生を楽しみたい。2016/10/01
encoman
2
お聖さんの物語に出てくる人々は男女問わず愛らしい。 こんなこと友人にも言わない女心が素直に書かれていて、にんまりしてしまう。2013/06/05
バーベナ
2
肩肘張りつつもちょっぴりおつかれ気味のあかりさんに、春の兆しが見えるラストに和んだ。全く古さは感じない。環境、小道具は変われども、感性はそんなに変わるものでないのを再確認。2010/09/30