内容説明
福島二本松の街並みが提灯祭に沸く大正三年秋、逗留する男女二人の苦境を知った宿の主人は、大枚五百円を用立てた。竹久夢二と名乗る男は葡萄酒を贈り、宿の女中多鶴に一枚の絵を描き残して去る。その翌月、宿主夫婦が服毒死体で発見された。数年後、東京で世帯を持った多鶴は、ある日、夢二に会うと言い残して失踪、土蔵の中から死体で見つかった。傍らには灰になった夢二の絵が……。傑作長篇推理。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
安藤スミス
3
あの有名画家・竹久夢二が出てくる推理小説。どこまで本当かわからないけどとりあえずこの小説に出てくる竹久夢二は糞野郎だと思いました。2017/01/07
tegi
2
殺人事件の真相は冒頭でおおよそ予想できるのだが、そこを起点に竹久夢二と笠井彦乃のじっさいの数年間にフィクションが介入していく…の?どうなの?というサスペンスで最後まで引っ張っていくのがおもしろい。竹久と笠井のことをある程度知らないと面白くないかもしれないが、自分はかなり面白く読んだ。最後の決着のさせかたも歴史に対して不遜じゃないし。随所に織り込まれる大正の事物、歴史的出来事も楽しい。2021/02/28
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