内容説明
環境権裁判で勇名をはせた松下センセにも、かくもたまらない切ない青春があった。「豆腐屋の四季」の前編にあたる。
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感想・レビュー
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さめたごはん
3
松下竜一、青春の手記。生後まもなく危篤になり右目を失い、多発性肺嚢胞症を発症。一生を不自由な体で生きることを余儀なくされる。豊かな感性と勉学の才を周りに認められながらも、母の死と貧困、自らの病弱さで夢を断たれ、絶望的な生活の中、同じく肺の病魔に倒れる唯一の友人を看取る。「私は常に嘲笑されている。それに耐える私独自の内部的強さが欲しい。私の虚弱で卑しい肉体とは無関係にそびえ立つ精神的強さが。」「もし、今から十分以内に星が流れたら自殺を決意しようと心に賭けてみた。緊張して仰ぎ続けたが、星は流れなかった。」2014/03/09