内容説明
「君は可愛いから好きだ」「愛してるよ」――そう言ってもらうのを心待ちにする22歳のデザイナー・千鶴。冷静、潔癖、頑な性格で充分な愛をふりそそごうとはしない英宗。彼への思慕と焦燥をベースに、新しい恋、別離、再会を繰り返す、6年間にわたる愛の軌跡をせつせつと謳い上げた秀作「身も心も」。マスコミ界に生きる男女数人が、好奇心から裏ビデオ観賞会を開く。一本のビデオを機軸にそれぞれの心模様が映し出される一夜の出来事を軽妙に綴った「ビデオパーティー」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
80
男と女って何を求めてお互いを見つめているんだろう。無いものねだり、手に入らないものこそが輝かしい宝石のように女の目に見えてしまうのは恋のマジックかもしれない。恋は盲目とはよく言ったものだ。不倫を一時に気まぐれでするのなら、必ず冷静な自分を用意しておかないと…。大事な年月を走りすぎてしまう。世の中には恋に悩む女たちが大勢いるかもな…。2014/03/14
催涙雨
43
二編の短編。表題作のほうが面白かった。比較的単純な構成の作品ではないかと思う。感覚的にはどこにでもありそうに見える生々しく非情な恋愛模様が描かれる。過程や行為は人並みに汚いけれど、ほんとうのところはとても純粋なもの。まあ、ビデオパーティーのほうは、裏ビデオって言葉じたいが正直ものすごい死語なので、“どこにでもありそう”というと語弊がありそうだが。精神的な部分は今も昔もそう大きくは違わないだろう。2019/03/11
ひより
1
大昔に読了。
ss
1
あらゆるところに昭和の匂い満載。 時代のせいだけではないんだろうけど、没入感は浅めだったな。 2021/01/022021/01/02