内容説明
〔競馬シリーズ〕休暇中の諜報部員ジーンを引っぱり出したのは、輸送中の名馬が米国で忽然と行方を絶ったという事件だった。彼は気乗りがしなかった。休暇はまだ始まったばかり……だが敵の黒い魔手は、早くも彼をつけねらっていた。名馬盗難の謎を追い単身米国に乗り込む英国諜報部員ジーン、捨身の奪回作戦!/掲出の書影は底本のものです
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
154
この作品は最初の頃の作品(第6作目)で、うつ気味の英国諜報員が主人公となっています。最初はあまり気乗りしないのが事件が起こり、闘争魂に火がついて、ということで英国ではなくアメリカに乗り込んでいきます。競馬がらみではなく種馬探しということでのミステリーです。若干終わり方があまりすっきりしたものではないのですが楽しめます。2016/09/19
背番号10@せばてん。
31
1992年7月1日読了。競馬シリーズ第6弾。ディック・フランシス、2010年永眠。自分に多大なる影響を与えてくれた、巨星に心より合掌。(2022年8月5日入力)1992/07/01
ふみふみ
19
再読。うつ病で常に自殺が頭をよぎるメンタルですが、振られた種馬失踪事件の調査は体に染みついたプロフェッショナルで次々と問題をクリアしていく主人公の英国諜報部員ジーン。事件の解決が主人公の自己再生に繋がるプロットに、初読時はシッド・ハレー物に次ぐ強い印象を持ちましたが、数十年ぶりに読み返してみると、それほどでもないですね。そもそも主人公は持ってるキャラだし、自己再生の筋書きはシンパシー感じられないしで。当時は忍耐と抑制ムードを醸し出す菊池節の翻訳に惑わされて雰囲気で読んでたのでしょう、たぶん。2025/06/08
miya_feel
19
何だろう、この緊張感の無さは。「度胸」「興奮」「大穴」の、冒険小説としてヒリヒリする闘いと比較して、明らかにストーリーが空回りしている印象を受ける。いや、冒険小説じゃなくてハードボイルドなんだと言われれば、そうなんだろうな、とは思う。ただどうにも、もどかしさが残る作品である。主人公はジーン・ホーキンス、38歳、独身。英国諜報部員であり沈着冷静で有能。ただ憂鬱症に悩まされており過去の恋愛経験も引きずっている。独特のユーモアのセンスもあり、あまり彼を応援できないのがこの作品を覆う謎の空気と根幹かもしれない。2021/05/28
ぺぱごじら
17
生き続けることに絶望感を抱き枕の下の拳銃の祝福を夢見ながら、僅かな世間との繋がり…仕事を生きる理由にしてすがり付く諜報員。彼にとって死刑宣告に等しい三週間の休暇を生き延びるために、彼の上司が与えたものは?諜報活動と復讐にあらゆる手を講じる主人公の姿には『いそいそと』という言葉が似合うほど生き生きしており、心の闇に苛まれている姿とのコントラストが美しい。その存在が誰かの道標となる彼は、孤独な北極星のようだが、『気の進まない贈り物』『将来彼の太陽となる可能性のある存在』生きる理由には充分だろう。2014-092014/01/20
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