講談社文庫<br> 七年目の脅迫状

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講談社文庫
七年目の脅迫状

  • 著者名:岡嶋二人【著】
  • 価格 ¥576(本体¥524)
  • 講談社(2013/02発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061837553

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内容説明

中央競馬会に脅迫状が届いた。「10月2日、中山第10レースの1番の馬を勝たせよ。この要求を受け入れなかった場合には……」最初に2億円のサラブレッドが、治療法のない伝貧(馬伝染性貧血)の犠牲になった。密命を帯びた中央競馬会保安課員・八坂心太郎が北海道へ飛ぶ。『焦茶色のパステル』に続いて刊行された「競馬三部作」の二作目。そうとはいえ、トリックもネタもまったく別なのが素晴らしいところ。もちろん競馬を一切知らない読者もOKというのは三作品とも共通する。1983年刊行。(講談社文庫)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nobby

135
これは競馬に詳しくない方が楽しめるかも(笑)いや、知ってても十分に面白いけど、競馬要素より馬にまつわる事柄が主なので…毎週届く脅迫状が求めるのは「第10レースの1番の馬を勝たせよ」当たり前にメインレースと重ねながら裏切られる真意はお見事!一方で、従わない見せしめとして治療法のない伝染ウィルスを接種させるとは何とも後味が悪い…なかなか絡み合わない事象が最後に全て結び付くのはサスガだが、人物背景など掴みにくく展開を追うので精一杯だった。個人的に牧場でのウマ保険詐欺より競走馬やレースへの視点が読みたいからかな…2021/02/17

🐾Yoko Omoto🐾

87
「焦茶色のパステル」に続く競馬ミステリ。中央競馬会に届いた一通の脅迫状が発端となり、七年前に起こった事件の真相が複雑な繋がりを持って明らかになっていく。七年前に馬の伝染病を引き起こしたのは誰なのか何故なのか、脅迫状の意図する真意とは。…というフーダニットとホワイダニットを軸とした作品。「焦茶~」でも感じたことだが今作も謎の重ね方がとにかく巧く、複数の事件・人物を複雑に絡めた謎が連鎖する展開は見事で、意外な真相への収束も美しい。それにしても岡嶋氏の文章は読みやすい。地の文と会話文のバランスの良さを感じた。2014/04/22

セウテス

56
江戸川乱歩賞作品を含む「競馬ミステリー三部作」の一作です。この作品は特に競馬を知らなくても、困る事はありません。中央競馬会に脅迫状が届き、真相を探るべく保安課の八坂が北海道へ飛びます。七年前馬の伝染病が発生しており、その際に保険詐欺に関係したと思われる人物が三人も、行方不明な事が分かります。八坂は今回の事件に繋がると考え、行方を探ります。読みやすく分かりやすい、岡嶋二人氏らしい文章のサスペンスです。人物や事柄が複雑に入り組んでいるのに、ラストにあれよあれよと言う間に、全てがすっきりと解決するのは壮快です。2015/02/07

みっぴー

45
「不正レースをやれ。さもなくば…」脅迫状通り二億円の馬が治療不可な感染症、伝貧に感染。調査のため北海道へ飛んだ八坂。七年前にもある牧舎でポニーが伝貧に感染したという…脅迫犯は七年前を再現しようとしている…?牧場関係者の相関図が欲しくなるくらい、人間関係が込み入ってました。情報を処理するのが手一杯で、楽しめたかは微妙なところ。真相より競馬界の闇を知ってしまったことの方が衝撃でした。ひたすら馬が可哀想な一冊。2016/03/20

yumiDON

32
面白かったです。競馬会に「第10レースの1番の馬を勝たせよ」という脅迫状が届き、二億円のサラブレッドが犠牲にあってしまう。上司の命令により、八坂は調査に乗り出す。北海道の牧場で出会う、怪しげな人物達、七年前にこの地で何が起きたのか。引き込まれる展開で、楽しく読ませていただきました。文章は読みやすく、競馬を知らない人間でも抵抗なく読めます。積み上げられた謎がラストで一気に解決に導かれるのは、快感です。2015/11/14

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