内容説明
長谷川平蔵をはじめとする登場人物が実に旨そうに飲食する情景は「鬼平犯科帳」の最大の魅力。熱狂的池波ファンの編者が、シリーズ全巻から“美味いもの”だけを抜き出して、その解説と料理法を再現した、鬼平狂には必読のおいしい副読本。池波正太郎の語り下ろし「江戸の味」を併載。大石内蔵助が討入りの晩に食べた料理は? 大根の“千六本”は北京語だった! 江戸料理の楽しい豆知識をちりばめ、飯も酒もすすんで仕方ない、大人のための簡単レシピ満載!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ワッピー
41
秋の食欲読書会のために再読。本来は本編に当たるべきですが、今は池波作品がまるで手元にないため、アンチョコとして利用しました。「鬼平犯科帳」1~15巻までに出てくる料理から四季に合わせて引用したものをネタに、和食の蘊蓄を語っています。池波作品では、基本的には季節の旬にその素材の風味を活かしてあっさり仕上げたものに舌鼓をうつ描写が多く、かつては自分でもチャレンジしてみたときもありました。今こうして読み返してみると、作品の中で読んだときのほうがよりおいしそうだったと感じました。やはり手抜きはイカンと反省。2021/10/15
fseigojp
23
梅安や剣客商売の同種本がほしい だれか編集を!2015/10/04
としちゃん
21
鬼平犯科帳に登場する料理を、季節ごとに抜き出して紹介した本。池波正太郎さんが、登場人物に成り代わって料理を語られているのかと思ったら、池波さんの書生をやられていた方が、池波さんになりきって書かれている本でした。紹介されている料理は、辻嘉一さんの味覚三昧や、辰巳浜子さんの料理歳時記などを参考にして、料理法が語られていて、食材の解説も、他の方の本からの引用。でも、紹介されている料理は、どれも全部美味しそうで、作りたくなります。2016/05/21
酔いよい
9
本書は池波さんの小説『鬼平犯科帳』に登場する食べ物を紹介しています。春夏秋冬、季節ごとにざっと50品目。この中にはにぎり飯なんてのもある。紫蘇の葉をきざんで混ぜ、塩かげんもよろしいにぎり飯(^^)シンプルだけどとても美味しそう♪池波さん、おにぎりについてこんなことも仰る。「両手の温もりが伝わってこそのおにぎりであり、妙な道具を使って型抜きしたものは断じておにぎりではあり得ない」と。池波さんの「食」を語る言葉も実に味わい深い。本書は「鬼平」の読者でなくても、食いしん坊さんには楽しめる一冊ですよ(^^)2015/10/04
toshi
8
本編も良いけれど、巻頭の池波正太郎の語り下ろしが素晴らしい・・・。 2015/02/19