内容説明
あさま山荘銃撃戦で逮捕され、75年の日本赤軍の在クアラルンプール米国大使館占拠で人質との交換条件として出国した著者が、『十六の墓標』を読んだ返信として書いた本書は、連合赤軍問題への国境をこえた一兵士の貴重な証言である。
※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、予めご了承ください。試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
koishikawa85
0
国外脱出したためいまだに革命というお花畑の中にいる人の文章。つける薬なし。リンチで殺された人も永田・坂口の死刑を無念に思っているだろう、なんて平気で書く厚顔。ただ永田に対して「客観的に見て鬼ばばあだったのだから内面は弱かったなんていいわけするな」(大意)と書いていたところは面白い。2011/07/31
猫草
0
とても論理的に自分たちの思想・行動が書かれている。超法規的措置で国外脱出をし今はアラブで革命闘争をして国際指名手配中の筆者。その行動が贖罪となるのかは全く理解不能。2010/09/30
bassai718
0
当時の記録を読む限り、坂東は忠実かつ冷酷に森恒夫に従っており、表情のない男であったが、内心の動揺について率直に触れており、読み物としては面白かった。永田と比べて安全圏からの物言いということは差し引かなくてはならないが、以下の一文は特に印象に残った。「客観的事実は、同志を殺したということであり、同志に映っていた「鬼」「おかみ」という姿こそ、私達の姿、本当の姿であると思うのです。その革命的でも、美しいものでもない姿を、自分の姿として認め、否定し、否定しぬくことによって初めて、総括の第一歩が始まると思います。」2018/09/09