内容説明
ここに名探偵シャーロック・ホームズは、全世界の読者にむかって最後のあいさつをおくることになった。ドイル晩年の第四短編集で、1908年から1917年へかけて発表された全編を収録する。
怪奇小説的な展開を示す「藤(ウィスタリア)荘」希代の悪党を向こうにまわしてホームズが秘策をねる「フランシス・カーファクス姫の失踪」下宿人の不審な挙動から真相に到達する「赤輪党」恐怖の一夜の怪をさぐる「悪魔の足」等、ホームズにはじまり、ホームズにつきるとまで絶賛される本格的短編の粋!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぺぱごじら
20
今年は何故か『英国ミステリの旅』みたいな趣で年初から飛ばしていますが(笑)、ホームズの活躍するお話は、話を覚えている今でもわくわくして読めます。頭脳をフルに回転させるためなら、いっそ犯罪者でもいいや、と言いかねない所があるホームズを、かろうじて『世間』と繋ぎ止めているのが『肉親』であるマイクロフトと『世間の代表』とも言える偉大なる凡人ワトソンであることが、とても面白い。実際、ホームズが犯罪者側に回っても結局モリアーティ教授とは決闘になったでしょうけど。2014-332014/02/22
Book Lover Mr.Garakuta
14
図書館本:かなり古い本だが、グッと引き込まれていきます。1960年11月18日初版。教養を身につけるのには良い小説だ。2021/03/21
ホームズ
7
『瀕死の探偵』『フランシス・カーファックス姫の失踪』が好きですね(笑)『フランシス・カーファックス姫の失踪』の電報の訳はこちらの「ギザギザ、裂ケタ」より新潮版の「裂ケテ、ギザギザ」のほうが良いですね~(笑)やはりホームズの世界は良いですね~(笑)2009/10/31
るぅ姉
3
ブルースパーティントン型設計書はジェレミーブレッドのドラマ見たことあるのを思い出した。ドラマでは濃い霧が不可思議さを演出してて良かった。この中のお気に入りは悪魔の足と最後の挨拶かなー。悪魔の足の恐怖で狂い死ぬってとこがたまらん。最後の挨拶の最後のホームズの台詞が格好いいね。これがホームズの一番最後になる事件なのかね。残り2冊、かみしめて読むよ。2013/01/15
MOMONATSU
2
ホームズの第4短編集。相変わらず話がデカい。些細な謎が、秘密結社に繋がったり、国家的機密書類の盗難だったり、突拍子のなさが凄い。しかし、これこそがホームズものの醍醐味であるので、安心して愉しく読めた。マイベストは『瀕死の探偵』。シンプルイズベストな名作だ。2018/11/30