内容説明
シャーロック・ホームズ最後の長編は、彼の最大の敵、悪の天才モリアーティ教授との死闘である。
ある日ホームズのもとにとどいた暗号文は、殺人の警告であったが、時すでにおそく、被害者は惨殺されてしまった。平和なイングランドの小村に起こる殺人は、アメリカ開拓時代の昔にさかのぼって、悪の集団の恐るべき正体を暴露する!ディクスン・カーがドイル長編中のベストとして推す傑作で、第二部は、それだけ独立させても充分な謎と意外性を秘めている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kouro-hou
20
言わずと知れた有名シリーズ第四長篇。しかし私は『緋色の研究』と中身を混同してたのは秘密だw 教授や大佐の名前がさらっと出てくる辺りはシリーズ終盤に書かれただけはある。前半戦はホームズ活躍の殺人事件、後半が米国炭鉱の秘密結社の話という二部構成。後半は再読だといかにラストで読者を驚かせるか、作者の苦労とニヤニヤ具合が各種伏線に滲み出ていい。前半は手がかりを明示して読者にも謎解きのチャンスを与えているのが心憎い。それにしてもホームズの台詞は露口茂で脳内再生されるなあw2018/08/15
タカラ~ム
16
書評サイト「本が好き!」で古今東西の名探偵を読んでいこうという掲示板を立ち上げてます。主催者としての取り組みとしては、ボチボチとシャーロック・ホームズ・シリーズを読み返していこうということで、今回は「恐怖の谷」を読みました。他の3長編に比べるとあまり知名度が高くないようだが、実際に読んでみると、むしろ一番エンタメ度が高いように思えたのが、新鮮な発見だったかと思います。2017/03/08
☆エンジェルよじ☆
16
あっ、ホームズだ。読んでないw長編なのか、読んでみよっ。2部構成だとも知らずに読み始めたのでどこが『恐怖の谷』なんだと。第2部までシッカリ読まないとww最後に教授のおでましですか。他国の依頼まで受けてしまう教授は何様、どちら様、教授様すごい組織力です。このあとにホームズとの対決はあるんでしょうか?解説見るとなさそうですね。2010/10/06
moonanddai
9
久久ぶりに読み返した(はず)のですが、ほぼストーリーを忘れていました。が、さすがに面白かったので(私としては珍しく)一気読みでした。それにしてもディクスン・カーがベストテン(って何のベストかは定かではないのですが)の筆頭としたといわれるくらい、オーソドックスなトリックが(この時からすでに)使われていたのですね。(これ以上はネタバレになりますね。)2017/11/22
ホームズ
6
今年最初のシャーロック・ホームズ(笑)昔は長編の2部構成はあまり好きになれなかったけど最近はこれはこれで好きです(笑)『恐怖の谷』は他の長編とは少し雰囲気が違う感じがしますね。まあ初めからモリアーティ教授をワトスンが知っているって展開とか他の作品とのつじつまが・・・。まあ面白いから良いんですけどね(笑)コナン・ドイルはこの後また違った展開を考えていたんでしょうかね~。2010/01/05