内容説明
コピーライターの私は、江戸時代の戯作者山東京伝の現代にも通用する広告のセンスに親近感を抱いていた。私は、ひょんな事で、江戸時代の岡ッ引き“平吉”が書いた古日記を入手、日記には、京伝の妹“およね”への恋と、彼女が神隠しにあったらしい異変が記されていた。――そんな時、CMに登用した人気歌手が、知るはずのない日記の内容を熟知している事に気づいた! 彼女によってよみがえった、二百年後の恋のゆくえは……。表題作の他「収穫」等を収めた、半村良の傑作短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kenpapa
4
再読。派手さのないSFチックな短編集。2020/04/23
冬至楼均
4
半村ワールド全開。2013/04/26
bibi‐nyan
2
表題作。タイムスリップもの。山東京伝周りの情報について長々と書かれたあと、やっと登場するおよねはなかなか魅力的なキャラクター。江戸時代の文化についてはもう少し短くして、およねにもうちょっと描写を割いてほしい気もします。 「酒」油断するとすっぽーん!と宇宙に飛びますね。 「収穫」宇宙戦争的な仕掛けで、古今東西様々な創作者が書いてきたテーマですが、突如始まる人々の行進、無人となった東京の描写はなかなか絶望的。 「虚空の男」奇妙な心霊的、あるいは宇宙的と思える現象でしたが、ラストは友情へ収束。読後感は良き。 2024/03/05
丰
2
Y-30, 19760815, 19771220-42007/12/20
洪七公
1
読了1983/12/10