内容説明
今田大六、37歳。私大を卒業、地方銀行に就職して12年、いまだにうだつの上がらぬ平社員であるが、ひそかに自身を名づけて「一発屋大六」。―いつの日か一発やって周囲を見返し、人生の生甲斐をつかみたいという熱烈な想いである。銀行の宿直のある夜、一千万円紛失事件が発生。疑惑は彼に向けられて、退職の破目となったが、資産数百億円を持つ、スーパーマン的相場師根岸剛造からさしのべられた、思いがけない救いの手。……。会社の機構に圧迫される現代サラリーマンの、脱サラへの夢を、豊かなユーモアと風刺の中に描く、傑作小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kata
1
相場師として生きる豪快な男、剛造。 彼に振り回されながらも、自分の道を歩んでいく主人公の姿は雄々しく見える。2017/05/08
ゆきのすけ
1
面白かった!特に剛造と大六が一緒に行動しだしたりするあたりから、読むのが止まらなくなる。大六が途中からどんなにサラリーマンになる!といっても妻のことや剛造のことを気遣ってて、銀行時代には嫌気がさしてたその優しさを活かしていたのが良かった。剛造も大六のに信頼置いてたみたいだし…。相場師ってかっこいいな。私も数億程度の損失なんて痛くもないって言えたら相場師にもなりたい気がする。でもやっぱり剛造みたいな生活は出来ないだろうな。笑 濃いブラックコーヒーに例の三点セット。胃が死んでしまう。2010/04/12
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