壜詰の恋

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壜詰の恋

  • 著者名:阿刀田高【著】
  • 価格 ¥550(本体¥500)
  • 講談社(2011/10発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061832039

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内容説明

砂丘でめぐり会い、めくるめく一夜をともにした気高い美女は、翌朝姿を消してしまった。そして枕元には香水のびんが……。それ以来、わが部屋にこの香水の匂いをまきちらすとき、かならずあの美女がそっとあらわれ、熟れた身体をひらいてくれるのだ。「奇妙な味」の小説の名手のブラック・ユーモア秀作集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

64
阿刀田さんのブラックユーモアの範疇に入る作品集で11の短編が収められています。題名だけ見るとオー・ヘンリーや外国の作家を思わせるものがありますが読みだすとちょっとクールや渋みのきいた味が広がってきます。夫婦の休日などは結構怖い感じがします。最後に山口洋子さんの感想が掲載されていますが、さすが作詞家ですね。2015/08/09

saga

50
【再読】奥付は昭和59年2刷。当時高校生の自分が読むには艶っぽい短編集だったな~。ブラックな結末は著者の真骨頂。行きずりの恋を思い出す香水。しかし、大量生産された後の現実は……。印象的な表題作。「夢の街」で繰り返されるであろう苦学生とその成れの果ての男の運命。「魔除け」の不倫関係の思いもよらぬ解消方法。なんとも大人の小説だった。巻末の著者自身による作品解説も良かった。2024/01/25

かんらんしゃ🎡

46
★最近自分のおならが臭くない。きっと腸内環境が良くなったに違いない。体調いいし。だから所構わずおならしても誰も何も言わない。しかしある時気が付いた。臭くないんじゃなくて自分の鼻が悪いんじゃないか。加齢で鈍感になってるんじゃないか。★香水の残り香で女性を思うロマンチックな恋物語である。この鼻ではこんな恋はもうできない。2018/04/19

優希

44
湿り気がありつつ、上質なブラックユーモアに包まれます。男女の距離感の取り方も上手く、しっとりとした歌を映像で見ているような気分にさせられます。読み終わるたびに怖さが襲ってきました。物語の最初が終わりのようでもあり、なおかつ黒い口を開けて待っているオチが奇妙な味らしいと思います。この味が癖になると抜け出すのが大変ですね。2014/10/03

takaC

30
壜詰の恋/姉妹抄/追われる男/冷たい関係/長距離ランナー/夫婦の休日/セールスマン講座/夢の街/灰色の声/賢者の贈り物/魔除け2014/12/07

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