新潮文庫<br> 殿さまの日

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新潮文庫
殿さまの日

  • 著者名:星新一【著】
  • 価格 ¥759(本体¥690)
  • 新潮社(2014/10発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101098296

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内容説明

ああ、殿さまなんかにはなりたくない。誤解によって義賊になった。泣く子も黙る隠密様のお通りだい。どんなかたきの首でも調達します。お犬さまが吠えればお金が儲かる。医は仁術、毒とハサミは使いよう。時は江戸、そして世界にたぐいなき封建制度。定められた階級の中で生きた殿さまから庶民までの、命を賭けた生活の知恵の数々。――新鮮な眼で綴る、異色時代小説12編を収録。※文庫版に掲載の挿画は、電子版には収録しておりません。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

50
21世紀の今、コレをドラマ化するとウケるのではないでしょうか?時代劇なのに妙にドライ。『踊る大捜査線』シリーズのような感じで。この中では「道中すごろく」がお気に入り。2008/09/19

KAZOO

40
星さんの異色時代小説12編が収められています。まあ時代小説とはいっても架空の出来事でそれこそ別の観点からのSFかもしれません。とくに、忠臣蔵がらみの話は結構面白く、私などもこのなかの梶川が言っているような同じような気もちになってしまいます。山藤さんの挿絵も興味深いものです。2014/12/23

kameyomi

29
星新一が時代小説を書いていたとは知らなかった。確かに舞台は江戸の様で、時代ものなのだが、時代ものの匂いがしない。星新一の匂いしかしない。故に不思議な面白さがある。多分作者名を伏せられて、ある別分野で著名な作家の作品だと言われれば、「星新一」!と当てられると思う。(がどうかな)2024/10/12

りらこ

26
ひとつひとつが星さんのショートショートよりも長い。チリっと何か心に刺さる。ショートショートで刺さるものと少し違う。根源的な人の生き方のようなものに触れるものばかりだからか?抗えない制度の問題(敵討ち、生類憐みの令、島流し、代々続く同じ仕事...殿さまであっても)と、その枠のなかで、心や頭で生み出していく自分の生き方。その結果は...って切り口の部分にチリチリする。それはもしかしたら自分ももはや選べない枠のなかにいると思っているからかもしれない。2019/09/23

a子

24
星新一さんが時代モノだなんて!興味シンシン!小国の藩主が日々のルーティンをこなす様子とその心のおしゃべりを綴った表題作が1番のお気に入り。お飾りに過ぎない役割への諦観、家臣の負担を考えて制限される行動・気配りにじわじわくる。他作品も粒揃いで、江戸時代の理不尽な制度や慣習へちくりと皮肉の針を刺したり、落とし穴みたいなオチに「あ。」と声がもれたり、満足度の高い1冊でした。2020/06/04

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