刀水歴史全書<br> マクドナルド「日本回想記」 - インディアンの見た幕末の日本

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刀水歴史全書
マクドナルド「日本回想記」 - インディアンの見た幕末の日本

  • ISBN:9784887080058
  • NDC分類:291.09

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内容説明

日本をインディアンの母国と信じて密航した青年の日本観察記。混血青年を優しくあたたかく遇した幕末の日本と日本人の美質を評価。また幕末最初の英語教師として評価されて、高校英語教科書にものっている。
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

13
除籍本。北海道の焼尻島から利尻島が六章で書かれる。島から入ったのは面白い。7月の夏の時だったが、冬だったら恐ろしいことになっていたと思える。アイヌ人に救われたとのこと(72頁)。マクドナルドの和英語彙草稿の筆記体は、左が日本語の英字で、右が英語。リアル(81頁)。貴重な史料だと思う。英語の授業でも日本史の授業でも取り上げてほしい。筆記体を習わない中高生には衝撃の異文化体験であろう。宗谷→松前へ移動していく(九章)。その後は長崎へ。長崎では日本最初の英語教師に(十三章)。1848年という時期(147頁)。2013/12/05

本の蟲

11
著者は英国人の父と、アメリカ先住民チヌート部族長の娘の間に生まれた混血児。維新の約20年前に日本へ密入国し、収監中、長崎奉行の独断で短期間ながら複数の人間に英語を教えた。日本で最初の英語教師とされるが、米国船に引き渡されるまで外出もできなかったので、明治以降の滞日記と比べると短く簡素で肩透かしをくう。タイトルから受けるイメージと違い、西洋人として教育を受けて育ったプロテスタントで、メンタルはほぼ西洋人。しかし晩年になって書かれた本書では語られていないものの、西洋社会で差別的待遇も多かったようだ2021/12/05

印度 洋一郎

7
ペリー来航の五年前、単身蝦夷地北端に漂着し、約九か月を日本で過ごした、ネイティブ・アメリカンの血を引く青年の回想録。漂着するとすぐに日本側に保護され、長崎へと移送。そこで数か月間を過ごしながら、若い武士達に英語を教えたために、後に「日本初の英語教師」として注目された。この当時、外国人の漂着が相次いでおり、日本側の対応も手馴れていた。そして、このマクドナルド本人が社交的な性格だったために、終始日本人との関係も良好だった。この人物の背景や祖国カナダでの経歴を調べた解説(何度か補訂されている)も充実している。2021/04/11

高木康宏

1
百田尚樹著の日本国紀に出てきたので、興味が湧いて思わず読んでしまった。ペリー来航の5年前、まだ鎖国時代の日本に漂流民を装って侵入し、約1年間の抑留生活からみた日本の印象が書かれてあった。彼を突き動かしていたものは、強い好奇心だった。この時代にまだ踏絵があったり、当時の日本人も識字率が高く読書好きで好奇心旺盛な民衆だったことがわかった。それにしても好奇心が強いことは 分かったが、計画性のなさにびっくりした。運よく日本から出国できたからよかったものの、助けの船が来なかったらどうしたのでろう。2020/05/09

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