内容説明
大学受験に失敗し、沈んだ気持で入ったスナックで、良介は“女”のかすかな悲鳴を聞いた。このことが、不思議な世界に迷いこむきっかけだった。数日後、直径5cmほどの金属の円筒が突然、彼に送られてきた。これが、なんとタイム・マシンだったのだ。――マシンによって救い出した“女”は、未来からやって来た時間監視局員だった。そして、次に二人がテレポートしたのは幕末の京都。坂本竜馬暗殺の夜だった……。奇妙な世界に巻き込まれた良介が活躍する長編青春SF。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
爺
6
なかなか感想が難しい作品だな。古き良き懐かしの日本ジュヴナイルSF感満載なのに、妙にセックス&バイオレンス! 60~80年代に粗製乱造された大衆SFに多かった雑な展開といえばその通りなのだが、骨が太い。主人公の理由なき短絡さ粗暴さは現代の感覚では受け入れにくいが、訳の分からない混乱した状況に翻弄される苛立ちは共感できる。単純な善悪に項対立にせず、何が本当で嘘なのか、信じられる者はいるのか、何も分からない。続編が読みたいと思わせる手腕はさすが光瀬龍といえばいいのだろうか。2025/06/20
アヴィ
0
時間SFの名手光瀬龍の作品。ジュブナイルSFの名作夕ばえ作戦のような発端だが、主人公は浪人生ということもあり、アダルトな展開をみせる。系統的には笙子かもめ元のタイムパトロールが活躍する時間監視局シリーズの一作だろうか。それにしても主人公はやり過ぎ、だがそれも作品内の重要なポイントだったりするところはいつものうまさでもある。AIの究極的な進化や、あっさりとシンギュラリティを越えるなどの未来世界の予測などもあり得そうなシュミレーションなのは作品が描く未来社会と共に現代への警鐘にも感じる。2026/02/25




