内容説明
北海道の自衛隊局地医学研究所から九州へ超極秘の物体を運ぶ――それが老諜者・叶捨吉に与えられた使命だった。適はCIAとKGB。困難の果てに、叶はその物体を手に入れたが、そのとき早くも敵影が……。一方、妻と娘を惨殺した犯人を追い求める正岡は、事件の背後にその物体がからんでいることをつきとめた。超極秘のその物体の中身は、一体、何なのか?国家機密をめぐって展開する男の死闘!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kouro-hou
15
アクション長篇(1977)。妻と娘を何者かに惨殺されてしまった技師の正岡さん。復讐を誓って事件の背後を調べていたら、CIAだのKGB(ソビエト健在)だの自衛隊だのの巨大な国際陰謀に巻き込まれてしまうのです。寿行先生はハードなロマンで男にも女にも容赦がない事に定評がありますが、今作は珍しく拷問暴行0%で初心者も安心です。未来を喪った男の世界を巻き込む虚無的復讐譚なのですが、何故か終盤は一時共闘した敵方エージェントの貴船さんの方が主人公ぽく。おかげで絶望と希望の入り混じる不思議な読後感となっています。2015/03/06
ひろひろ
0
スマートフォンで。2012/01/25