内容説明
最愛の女有紀子が、友人塚本の妻になるや私の塚本への殺意はおさえられなくなった。だが塚本を殺せば有紀子も不幸になる。そこで考えたのが代償殺人行為だ。行きつけの喫茶店の常連に塚本そっくりの男がいる。彼のコーヒーに“毒”を入れよう!! ところが展開は意外や意外。ミステリの難題一人三役に挑んだ傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
志摩子さん
5
なるほど、この作品は、電子書籍では絶対読んではいけないし、短い長編だから他の作品と合本で出版されているときもあるみたいだけどその本で読んでもいけなくて、絶対にこの作品だけで1冊の紙の本になっているタイプで読まなければいけない。そうでないと作品が成り立たないという、泡坂妻夫さんの「しあわせの書」じゃないけど、とにかくそういうミステリ。そして、内容は、せつないような身勝手なような、でも何となく心にズキリと来る。2016/04/23
MIRACLE
0
主人公で作家の淡路瑛一(31)が都筑道夫『猫の舌に釘を打て』の束見本の白紙に自らが関わった殺人事件の顛末を小説形式で綴る、という体裁の推理小説。主人公は恋愛感情を抱いている人妻・有希子の服用薬を拝借して、それを毒薬に見立て欲求不満の解消を試みる。だが、薬を投与した客が毒死してしまう。そこで、主人公は有希子の身を案じて、真相に迫っていく。筆者の着想には敬意を表する。しかし、都筑は推理小説をパズルのたぐいとかん違いしているため、結末で意外な犯人を論理的に提示されても、さっぱり面白くなかった。2016/01/01
麻生
0
オリジナルが読めたこの幸せ!2008/07/24
慧
0
★★
ちび丸
0
★★2008/11/25