内容説明
いつのまにか旅から哀愁とロマンが失われ、ただ騒々しい団体さんの移動となり下ってしまった。これではあんまり旅が可哀そうだ。このような世の風潮を嘆きつつ、ショージ君がホンバモノの旅を求めて、日本最北端の地で涙と鼻水をたらし、信濃路でタヌキ汁を賞味し、はるばる小笠原で昼寝をし、下町でバアチャンと芝居を見てまいりました。ついでに川上宗薫センセイに“モテ方”をたずね、五木寛之センパイに金沢を案内してもらうショージ君の抱腹絶倒の旅。
感想・レビュー
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アズル
5
「昭和軽薄体」というものが当時、驚きをもって迎えられたことが解説の畑正憲さん(ムツゴロウさん)によって、わかりました。鮮烈だったんだなぁ。「気ままな旅」が結構大変なんですよね。「庶民」という言葉が頭に浮かびました。2014/01/20
sawa
5
★★★★★ 自らをチューネンと呼んでいるけど、これが文集二作目の、まだ三十代半ばのショージ君。おぐしも豊富(笑)五木寛之をダシにモテよるおしたらホステスにお気に入りのライターを捕られ、別荘地でイジケタあげく小さい別荘を見つけて満足し、コンドームを買ってまで臨んだ小笠原旅行なのに女子には相手にされず木陰で寝ているばかり。ショージ君の旅はどこまでも「ショージ君」なのであった。(借)2011/11/22
jackal
1
後の「傑作選」に選ばれるようなエピソードが沢山。時代を感じる描写もまた良し。2022/12/09
hechima1106
1
NC2015/06/18