内容説明
〔競馬シリーズ〕競馬騎手ケリイは八百長レースの疑いで査問会にかけられた。彼にとっては全く身に憶えのないことだったが、査問会は彼に免許の無期停止を言い渡した。あまりに大きな衝撃。これは誰かが仕組んだ罠なのか……あいまいな霧に覆われた斯界の最高権威、査問会の謎にいどむ騎手ケリイの絶望の闘い。/掲出の書影は底本のものです
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
117
シッド・ハレーシリーズ以外のものですが、筆者の筆力というものには結構うならされます。いつも読みなおすとうまいという言葉だけしか出てきません。この業界(競馬)のことについては第一人者ですから、ということばかりではなくその世界の陰謀やそれに対しての戦いを挑んでいく姿がうまく描かれていて楽しめます。2016/11/24
背番号10@せばてん。
26
1990年8月26日読了。競馬シリーズ第8弾。ディック・フランシス、2010年永眠。自分に多大なる影響を与えてくれた、巨星に心より合掌。(2023年5月5日入力)1990/08/26
bookkeeper
20
★★★★☆ 再読。悪意に満ちた査問で免許停止となった競馬騎手が、隠された陰謀を暴く。一緒に免許停止された調教師の娘が調査の相棒になる。始めは互いに嫌っているが…。 居心地悪いのが分かっていて、競馬協会主催パーティに二人で行くシーンがとても良い。彼女の示す勇気、まさに競馬シリーズのヒロインに相応しいです。 命懸けの格闘や大事故、恋愛に犯人探しなどバランス良く納まった好編。根性悪そうなおっさんの顔の表紙で敬遠せずに是非(笑)。 「これまでで最高のパーティだとはいえないけど…でも、きてよかったわ」2018/09/21
本の蟲
16
有名翻訳ミステリ〈競馬シリーズ〉8作目。不人気馬が本命馬に競り勝った重賞レースで、双方の馬は同じ厩舎で調教されていた。本命馬に乗っていた騎手ケリィは、八百長を疑われて調教師ともども免許を取り上げられてしまう。しかし捏造された証拠を元に、こちらの言い分を全く聞かなかった査問会に疑いを持ったケリィは、査問会の裏側を調べ始めると…。真相はある意味しょうもなく、予想できない悪意に巻き添えをくらった形なのがリアル。他作品挟みつつじっくり読み進めているので、〈競馬〉の枠内でも色々な切り口を新鮮な気持ちで楽しめている2025/08/05
bapaksejahtera
11
主人公は障害騎手。小作農の息子の彼は奨学金を受けてロンドン大学を卒業するが縁あって騎手となる。冒頭厩舎調教師と主人公はジョッキークラブ査問会でレースの不正を認定され出場禁止措置を受けるスタート。いきなりガツンと殴られての読書開始は矢張り萎える。しかし中盤以降主人公の粘り強さ、人脈を生かした情報源や有力な保護者確保によって事件は解決する。悪漢が意外な小者。悪いピエロと見做される大物を含め競馬関係者の処断振りが例の如く甘い。査問会議に至る迄に、裁決委と懲戒委をこの誣告が通過した経緯は説明不足のような気がする。2022/07/10
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