グレアム・グリーン全集 〈22〉 叔母との旅

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グレアム・グリーン全集 〈22〉 叔母との旅

  • 著者名:グレーアム・グリーン
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 早川書房(1981/03発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784152003225
  • NDC分類:938

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内容説明

閉鎖的なイギリスを離れ、開放的な風土を求めて旅に出た、ロマンティストの甥とリアリストの叔母──過去の生活に相通じるものを持たない二人の奇妙な旅を、笑いと幻想と冒険で綴る風刺劇!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

289
長年にわたって銀行員として勤めあげてきたヘンリー。対置されるのは若い恋人を持ち、世界を飛び回る叔母のオーガスタ。方や平穏無事、また一方は自由奔放であることを信条とする。なにしろヘンリーの唯一の趣味というのがダリアを育てること。そんな二人の大旅行を描くのだが、時にはスパイ小説まがいのサスペンスあり、ヘンリーの出生の謎ありと波乱万丈のエンターテインメント性に富んでいる。主題からすれば、まっとうで道徳的な人生を実践するヘンリーと、そんなものを吹き飛ばしてしまい不道徳をものともしないオーガスタの価値観との対立と⇒2023/09/29

まふ

109
著者が「真面目な小説」(novel)に自ら分類した小説である。75歳の飛び切り元気な叔母オーガスタに引っ張られて旅行のお供となり、オリエント急行から南米アルゼンチン、パラグアイまで奔放な旅に付き合わされるのが主人公の元銀行員ヘンリー・プリング。旅の途中で様々な事件に遭遇するが叔母の目的は恋人のヴィスコンティと遭遇することであり、ヘンリーは叔母のエネルギーに翻弄されっぱなしであった。叔母の使用人の黒人ワズワスがいい味を出していた。G1000。2023/09/15

NAO

60
【『旅週間』】怪しげな叔母のふるまいと、それに気付かない気付いているのに気にもしない?)ヘンリーとの何とも奇妙な二人旅。立て板に水のおしゃべりと訳の分からない叔母の言い訳に言いくるめられてしまうヘンリーは、不甲斐ないのか、実はしたたかなのか。この話は、犯罪小説というよりコミックの要素が強いようだ。叔母の不可解な言動は不可解なままだし、叔母とヘンリーとの関係も、どうやら叔母と甥という以上に密接なようなのだが、判然としない。そして、そのわけのわからなさが、ぐいぐいと話を読ませる力にもなっているように思った。2018/03/25

星落秋風五丈原

41
【ガーディアン必読1000冊】実直に働いて銀行支店長まで上り詰め退職したヘンリーは母の葬式で叔母オーガスタに会った。母親がどうやらオーガスタを毛嫌いしていたらしい。そんな事を知ってか知らずかオーガスタはヘンリーに告げる。「あんたはあのお父さんの子供ですからね。お母さんのじゃない。」頼まれたわけでもないのに出生の秘密をあっけらかんと話したオーガスタは、しゃっくりが止まらなくなったヘンリーを旅に誘う。ところがヘンリーが「ちょっとそこまで」だと思っていた旅はとんでもない場所に繋がっていた。 2019/06/20

syota

39
いかにも小市民的な退職銀行員が、奔放でバイタリティ溢れる叔母に引っ張られてあちこち旅をする。この叔母さん、75歳なのにアフリカ系の情人がいたり、トランクに金塊を忍ばせたり、怪しげな人物と関わりがあったりとやりたい放題^^; コメディ、紀行、回想など様々な要素を持っている。かつての輝きを失い食堂車すらなくなってしまった末期のオリエント急行に乗車する場面も興味深かったが、最も気に入ったのはやはり第3部のアルゼンチンからパラグアイまでラプラタ川を船で遡る場面と、その後のパラグアイでの大立ち回り。→2021/06/15

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