内容説明
かつての恋人で、今は外交官夫人になっている女性を忘れられず、再会を期してフランスへ渡る中年作家。また、海外取材という名目で、この中年独身作家のあとを追う、天衣無縫に生きる若い女性アナウンサー。二つの世代の恋愛とその心理的葛藤を、同時並列の映画的手法で描く傑作長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
桜もち 太郎
2
遠藤周作の昭和40年の作品。本人のフランス留学時の経験が小説の中で生かされているようだ。内容はこの時代特有の大衆小説的な所があるが、今読んでみても新鮮に感じ取れる。主人公である弓子は三島由紀夫の「夏子の冒険」のような、どこまでも自分の思うまま信念のままに突き進むタイプでもあるし、失恋に対しての弱さを見せる場面もある。結論は出ていないがきっと弓子は押見と一緒になるような気がした。2013/03/23
mak2014
1
一人の中年の男を巡る昔の恋人と若い女性。メロドラマ的かと思いきや、世代間の考え方のギャップに後半は焦点が移っていく。若い女性の書き方が単純で好感がもてない。全体的に中途半端なでき。2012/01/31
Haru
0
作家の「千葉」を挟み「戦中派」と「戦後派」の女性の生き方を対比的に描いた作品。1966年出版で、当時の女性観がよくわかります。ほかにも、飛行機の中でタバコを吸っていたり、時代を感じる小品でした。話題の『沈黙』と同年の出版だそうです。2017/05/31
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