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内容説明
大和朝廷の支配を基礎づけた古事記と日本書紀は歴史の実相とどう対応していたのか―歴史と価値のかかわりを深層文化論の立場から追究する著者は、奈良時代前期の背景をなす公の価値体系をになう基本文献として記紀をとらえ、共通の制作主体として藤原不比等に着目しつつ、両書の神々を体系づけて、天皇家の権威が新興の藤原家の実権掌握の手段として利用されたにすぎないとの見方を論証する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
em
17
前半は、記紀の神々を体系的に考察する。イザナキ・イザナミを出発点とし、アマテラスとスサノヲは極性の原理(陰陽、天地)によって両極(高天原と根の国)に分かれる。それらは、ニニギとオホクニヌシにおいて、中性の場(中つ国)で交わることになる。後半は、記紀と歴史の実相を対応させる試み。六世紀初頭あたりから、政治の実権が天皇から諸豪族に移っていく。皇権回復をめざす天皇家と、氏族の由緒を示したい新興貴族(藤原・蘇我)の思惑が「歴史づくり」という点で合致した、というのが著者の説。特に藤原不比等をキーパーソンとする。2018/04/05
とーとろじい
2
漢籍の表現が記紀に見られること、イザナギの禊祓いが朝鮮帰化人参加の儀式・大祓に由来することなど本居国学への批判から始まり、津田左右吉より続く、記紀を天皇の権威化装置とみなすイデオロギー批判についてもその見地が未だに天皇主義であると看破する。著者は、元明天皇の治世の下、藤原不比等が自身のルーツを正当化する目的で記紀を作り上げ、その後の藤原レジームの基礎を盤石にしたという仮説を提示・補強し、記紀を藤原氏の物語として読み解いていく。他の研究を参照しながら自説を裏付けしていく著者の思索には説得力がある。2021/04/06
Dramaticseimei
1
引くほど分かりにくい!!!古事記をある程度理解していないともうギブアップ。そもそも読むレベルにまだ自分が達していなかった。出直します!!2021/12/31
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