中公文庫BIBLIO 鎌倉佛教 親鸞・道元・日蓮

著者名：戸頃重基【著】

中央公論新社（2011/12発売）

• ISBN：9784121001306

内容説明

乱世の厳しさが「信心」を決定させた中世の社会的背景を捉えつつ、体験的に仏教を追求し、新しく法灯を掲げた、親鸞の叙情的人間性と愛欲の葛藤、道元の深い論理の思索、日蓮の苛酷な受難の生涯にみる自己形成への奮闘と彼らの信仰の諸相を比較検討する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[huchang]

天台宗、禅宗系、日蓮宗系、浄土宗系に分かれて論じているので流れが分かりやすい。流れが分かりやすいが、各宗派の評価が非難がましかったり、功績を称えたりと忙しく、書きぶりが感情のままなのに、学術書ですよ？という顔をしていてなんというかほほえましい。乱世に既存の宗派に飽き足らず、現在まで残るような新しい宗派を立ち上げた人たちにカリスマがないわけないんだから、感情移入するかつとめて突き放すかしかないわなぁ。

2024/12/14