内容説明
〔競馬シリーズ〕不治の病に侵されたネリッサは南アフリカに所有する競走馬を甥に遺そうと決意した。しかし馬たちは最近不振を続け、財産としての価値が急速に失われつつあった。母親のように彼女を慕う俳優のリンカンは、かくて南アフリカへ飛ぶが、想像を絶する苦難と罠が待受けているとは予想もしなかった!/掲出の書影は底本のものです
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
158
この巻ではあまり馬のことは出てきません。主人公によるハードボイルド的な活躍によるものとなって、シッド・ハレーシリーズとは若干異なります。主人公は映画俳優で、庇護者の馬の様子を確認するために南アフリカまで行きます。そこで待ち構えている事件あるいは苦難といった方がいいのかもしれませんが、に出合い最後の最後で決着がつきます。南アフリカもラグビーと並んで競馬が盛んな国のようです。2016/12/06
背番号10@せばてん。
22
1990年9月23日読了。競馬シリーズ第11弾。ディック・フランシス、2010年永眠。自分に多大なる影響を与えてくれた、巨星に心より合掌。(2023年11月11日入力)1990/09/23
bapaksejahtera
15
定番の競馬シリーズ。何作目かは判らぬ。今回はイギリス人のスタント上がりの映画俳優が主人公である。死に瀕した恩人の女性の要清で彼は南アフリカに飛び、理由が判らぬ不調に見舞われる女性の持ち馬達について調査を始める。その間に彼の命を脅かす様々な出来事が起こる。筋自体は余り複雑なものではなく、犯人も早々に推理される。記述は金鉱山やクルーガー動物公園の場面が多いが、手慣れた小説の進行はいつも通り。安心して快調な読書を進めることができる。2021/12/26
たこやき
14
甥のために残したい良血馬の成績が低迷しているのはなぜか? そんな謎から始まる物語だが、黒幕、方法、動機は中盤段階で判明する。そのため、謎解き要素は極めて弱い。が、有名俳優故の不自由さ、そして、そこに仕掛けられた罠、という設定の妙により、上手くまとめたな、という風に感じる。特に終盤の、主人公・リンカンの陥った絶対的危機は、理性的反応と、諦めが入り混じる展開が絶妙で引き込まれた。結末部分が、その後を描かないのも、余韻として上手かった。2013/03/03
本の蟲
12
有名翻訳ミステリ〈競馬シリーズ〉11作目。映画スターのエドワードは、余命わずかな友人の頼みでアフリカへ飛ぶ。現地で調教・出走している彼女の持ち馬が、軒並み成績が悪い原因を調査するために…。スクリーン上での役柄(超人的な凄腕調査員)と現実の自分は違うと頭を抱えるエドワードに、まるで映画のような危機が次々と襲い来る。先に読んだ12作目「暴走」同様、馬要素は薄めだが、演技と素の境界について。有名俳優、監督、配給会社、マスコミの関係性。冒頭の撮影シーンと重なる本編のクライマックス。冒険活劇として非常に面白かった2025/08/20
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