内容説明
岩出の作品はまぎれもなく幾何学的に構成されていながら決して「冷たい」印象を与えない。幾何学的、静的であり、また「熱い」とはもとよりいえずとも、しかしなお落ち着いた「暖かい」印象を与えずにはいないのだ。作品のこうした特異なありようによって、岩出は現代日本で独自の存在性を確保しているといっていい。―谷川渥の本文より。
目次
寄稿1 岩出まゆみ―抽象画家の軌跡を追う(谷川渥)
幻 シュール・幻想 Surrealism,Illusion 1975‐
鳥 鳥瞰図シリーズ Bird’s Eye View series 1989‐
寄稿2 「いま、ここ」を反芻すること。(宮田徹也)
青 青のシリーズ Blue series 1994‐
滴 ドリッピング Dripping 1997‐
白 白の情景シリーズ White Scene series 2000‐
寄稿3 絵画の平面性を問う(大橋紀生)
縞 ストライプシリーズ STRIPES series 2008‐2022
資料 Materials
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- 和書
- 霊柩車no.4 角川文庫