目次
二見さわや歌 行商日記
陳詩遠 解凍されゆく自身とジュネーブ近郊の地下で起こっている乱痴気騒ぎについて
小山田浩子 バカンス
伏見瞬 準備の準備のために、あるいはなぜ私が「蓮實重彦論」を書くことになったか
田巻秀敏『貨物船で太平洋を渡る』とそれからのこと
オルタナ旧市街 完璧な想像(ポートオーソリティ・バスターミナル起こったこと)
近藤聡乃 ただ暮らす
橋本義武 準備の学としての数学
わかしょ文庫 八ツ柳商事の最終営業日
柿内正午 会社員の準備〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
umico
6
友田とんさんの文章をどうしても読んでみたかったので。雑誌自体はまだわからない。どっぷり読む感じではなかった。もっと代わりに読むのかと勘違いしていたからというのもあり。友田さんの文章は好きそう。とりあえず1も読んでみる。2023/09/10
Tom
4
後藤明生を一度も読んだことがないのに国書刊行会の後藤明生コレクション全5巻を積んでいるので、表紙の『これから読む後藤明生』を見て、「これだ!」と思った。執筆陣の大半が知らない人だったが、どれも面白くて満足度が高かった。特に柿内正午氏の『会社員の準備』が興味深かった。あらゆる仕事って代わりの代わりだよな。第一次産業だって他人が食べるものを代わりに作ってるだけだし。これが極端なケースが日本の中抜き構造なのか?発行者兼編集者の友田とん氏の雑誌作りへの思いがいいな、と思った。今の日本にはユーモアが必要です。2022/06/26
rin
2
★★★★★2022/06/23
しゅん
1
友達が組版をしていたので興味をもって読んでみました。 会ったことも見たこともない方たちばかりでしたが、どの話も作者の人柄や性格が垣間見える気がして面白かったです。特に陳詩遠さん、橋本義武さん、毛利悠子さん、友田とんさんの話が印象に残りました。 仕事や日々の暮らし中で、今やっていること、学んでいること、研究していることなどは何か意味があるのかと考えてしまうこともありますが、それらは明確な目的がある準備ではなく、ある日気づいたら何かの準備になっていたと思えるぐらいで良いのだと考えると少しだけ気が楽になりました2022/06/24
しお
0
寄稿部分をようやく読んだ。「準備」というテーマが様々な著者によって翻案される様子に興味を唆られる。もちろん著者に聞いてみたいものもあるのだが、読者として生み出せる交通はないか、その交通こそが自らを耕す「準備」の運動かもしれないなどと考えていた。雑誌そのものが準備であり、そして準備というテーゼを経て雑誌(ドイツ語でZeitschriftという!)が生成変化していく、という螺旋を経験しているかのようだ。2022/09/12