内容説明
これまで雑誌、ネットメディア、SNSなどの各所へ書いてきたエッセイ、ダジャレ、インチキ格言、短編小説、回文などに加えて、エッセイ集『どこでもない場所』に収録できなかった掌編や某公式アカウント時代に書かれた「ノート」までを集めた、おそらく最初で最後の無選別雑文集。
目次
最後の瞬間に
どら焼きの捕獲法
ラーメン、ラーメン、ラーメン
創猫記
何もできない日
ゆっくり歩いて行こうと思っていた
向こうの都合
旅に正解なんてない
インチキ格言集
とっくに誰かが〔ほか〕
著者等紹介
浅生鴨[アソウカモ]
作家、企画者。1971年神戸市生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アン・シャーリーこと寺
59
著者の事は知らないのに、ツイッターやSNS等に発表した雑文や俳句や回文等をまとめた文庫本だと知り、不見転で購入した。私自身が読書メーターで常日頃くだらない雑文を弄しているから、これもそういう(良い意味で)くだらないものだろうと、「蟹は自分の形に穴を掘る」式に誤解していた。これは素晴らしいエッセイ集である。東日本や阪神の大震災にまつわる文章も多く、読みながら気持ちがいい感じにクールダウンして考えさせられる。旅にまつわる話も印象的。私は旅の話は苦手なのだが、すんなり飲み込めた。良い文筆家を知った。おすすめ。2019/06/15
白湯
2
初めに、猫は天地を創造された。猫は言われた。「エサあれ」こうして、エサがあった。猫はエサを見て良しとされた(本文「創猫記」より)。小説、エッセイどの章も書き出しから面白い。まず最初の一文に引き込まれる。格言や回文に至っては脳内に残った一文が、ふとした時にコダマしてくる。例えば、チラシの隅に走り書きされた誰かの言葉に救われる事がある。それにも似た感慨。浅生鴨さんが「文学フリマ」用に出版されたご本。その中の一冊。ぽつぽつと読み進め、タイトル『雑文御免』の理由を考える。そして『出版御礼』と思う。いち読者としては2019/05/19
さな
0
タイトルどおり、著者があれこれ書き溜めたものを、ジャンル問わず放り込んだ一冊。浅生鴨さんの考え方は、自分にはないものをいつも与えてくれるし、「そうか、それを正直に言ってもいいんだ」という気付きをくれるから好きなのだ。私はあまり本に付箋を貼らないのだが、この一冊は、ふとしたときに見返したい表現や考え方が散りばめられて、わざわざ付箋を買ってきた。「ゆっくり歩いて行こうと思っていた」「インチキ格言集」「判断力」「スタートライン」などが好きなのだが、でもやはり最強なのは「創猫記」。自分も文章を書きたくなる一冊。2020/05/09
haruka_suwa
0
企業の広報を手伝う仕事をしている私は、浅生さんの言葉にハッとさせられることが多い。自分のフィルターを通してでしか物事は見えていないのに、それをすべてだと思い込んでいないか。私の書いた文章は、自分たちの都合を相手に押し付けていないか。私が想像できていない誰かを傷付けていないか。相手に喜んでもらいたいし、届けたい相手にちゃんと届いてほしいから、毎日葛藤しているけれども、想像することを怠らない癖を自分に付けたい。2020/03/19
やすこ
0
エッセイあり、SSあり、呟きのまとめありのまさに闇鍋状態。 神戸と東北の震災に関するエッセイには、考えさせられるものがあった。2019/10/15
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