感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Midori Nozawa
8
読了できたのはひとえに読み友の皆さんのおかげです。ありがとうございます。本書は満蒙開拓団に応募して渡満したものの数か月で敗戦し、父は応召後シベリアに抑留。家族は飢えや寒さ、病気で多く死亡。かろうじて助かった子どもたちは中国人に助けを求め養父養母のもと労働に従事。1978年に日中国交正常化となり、新聞に家族探しの記事が載りました。帰国のためには身元証明する人が必要でした。手続きはお役所仕事の感があります。またわずかな援助金。70歳を越えた帰国者は日本語が不自由なことに苦しみながらも今を幸せと語る。2020/09/02
てまり
1
戦時中は占領のため、戦後は捨て石として遺棄された満州開拓団の人々の記憶。戦後の中国では中国語がわからず、日本に帰ると日本語がわからないまま、異質なものとして疎外される。中国で培った技能を帰国後全く活かせていないケース多数。怒濤の環境を前にして、人間は、こう……非力だなと。ところでもう下巻も読んだんですが東北の人は無口な気がする。2021/07/15
とむ
0
生々しい経験でした。 戦争はダメ、平和が一番、今が幸せという戦争経験者の感想は重みが半端ないです。2022/11/07