内容説明
すべて、この海で起きたこと。「声」が途絶えようとしている現在、次の季節に何を残し引き継ぐべきか。僕が残したいと思ったのは、たとえば家族のことや漁師としての経験の話、いま向き合っている相手の人生がどのようなものであったのか―記号的な「被曝者」、「被害者」としての証言ではなく、70年前の水爆実験が、いまに繋がっている普通の人を巻き込んだということの軌跡でした。
目次
声
展示風景
顔
その次の季節
ズレと揺らぎ
灯台のひかり 大崎二郎と甫木元空
そこにあるものを尊重する 鼎談:コリー・フラー×牟田口景×甫木元空
「その次の季節」を生きるためのブックガイド
山下正寿 講義録
「ビキニ事件」の現在
著者等紹介
甫木元空[ホキモトソラ]
映画作家。1992年埼玉県生まれ。多摩美術大学映像演劇学科卒業。手がけた映画に、2014年の「終わりのない歌」や全国劇場公開された16年の「はるねこ」などがある。MV制作や音楽活動も行い、19年にバンド「Bialystocks」を結成、ボーカルおよび作詞作曲を担当する。20年、須崎市のアート事業「現代地方譚8」の総合ディレクターを務めた。映画による表現をベースに、音楽制作やライブ演奏パフォーマンスなど、ジャンルにとらわれない横断的な活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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