内容説明
ラファエル・フォーゲル少年(九歳)は、最愛の祖父ゲオルク・フォーゲルの死に衝撃を受け、埋葬の日に姿を消す。両親からの虐待を恐れての家出か、あるいは誘拐事件か。ミュンヘン警察失踪者捜索課が出動するも、日を重ねるばかりで成果はなし。少年の生命さえ危ぶまれ、メディアのセンセーショナルな報道に煽られた市民に動揺と不安が広がる中、警察への不審と不満が募る。フンケル署長以下、失踪者捜索課の刑事たちの努力も虚しく、捜索は袋小路に。残る手は、あの問題児、奇人、一匹狼、少女誘拐事件の失敗に苦しみ九カ月間もの休暇をとって、森で修行中の、はぐれ刑事タボール・ズューデンを復帰させることしかなくなった。ラファエルから両親宛に手紙が届く。「元気でやっているから心配しないで、親切なグストルが一緒だから大丈夫。これから遠くへ行く…」耳と目で相手の心を読む「見者」ズューデンの推理は?
著者等紹介
アーニ,フリードリッヒ[アーニ,フリードリッヒ] [Ani,Friedrich]
1959年、南バイエルン、コッヘル・アム・ゼー生まれ。父親はシリア移民、母親はシュレージア難民。フリーの記者を経て、1996年に『スターウォーカー―ラファエル少年失踪事件』発表以来、作家活動開始。小説以外に、児童文学、詩、脚本、ラジオドラマなども多数。アーニの作品は多くの外国語に翻訳され、数々の文学賞を受賞している。現在に至るまで、同時に3つの作品(ズューデン・シリーズ)に対してドイツ・ミステリー大賞を1年で受賞した唯一の作家。2010年、小説『ズューデンとエアーギタリスト』の脚本化に対してアドルフ・グリム賞。2011年には長編『ジューデン』が、2014年には長編『M』がドイツ・ミステリー大賞を受賞。国際ペンクラブ会員。ミュンヘン在住
鄭基成[チョンキソン]
翻訳家。上智大学外国語学部ドイツ語学科、同大学院博士課程単位取得退学、ドイツルール大学ボーフムにて言語学学術博士号取得、上智大学講師、茨城大学教授、同大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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み
星落秋風五丈原
こーらすまま
積読本消化中
烏骨鶏