落としもの

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  • サイズ 46判/ページ数 249p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784990889913
  • Cコード C0093

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

❁かな❁

182
なんだろう。このざわざわして心が落ち着かない感じ。読了後も不安なような、でも今はホッとしたような不思議な感覚。単行本未収録の短編集。どのお話も心の声をダダ漏れでリズムがあり読みやすい。サクサク読んでると突然足元を外されたような感覚になり、えっ?と思うけど物語は読者を置き去りにして進んでいく。この空白に何があったのだろうと想像させられる。不穏な空気、丁寧な心理描写、読めない展開が次第に癖になる。ジャブを打たれたように後々じわじわ効いてくる感じ。なんだこれ?って思われるかも知れないけど独創的で面白い作品。2018/05/12

あじ

53
文学界の吹き溜まりで、幾年も捨て置かれていた横田創の“落としもの”。私には幸運の“拾いもの”となりました。この度、個人出版社である【書肆汽水域】が、未収録の短編を集め本にしました。(単行本は全て絶版)。機が熟した今こそ、読者に認知されるべき作家であると信じて放たれた一矢です。横田創には一陣の礫を降らせる文才があり、文学世界を統括する術をもて余している節があります。呼び戻したいですね、横田創を。文学ムック「たべるのがおそい」で、ウォーミングアップなんていかがか。掬って下さい『落としもの』を!皆さまの感性で。2018/03/02

ゆきらぱ

35
皆さまのレビューが面白そうで手に取りました。6つの短編、スタイルに変化があり、新しい風を常に受けてる気分。「ちいさいビル」がいいな。2021/01/08

深夜

26
生きている中で、これまでとは違った異なる価値観や感情、人の関係性に巡り会い、後頭部を殴打されたような衝撃に目が眩む。それが自分にとって受け容れられる変化なのかそうではないのか、それはその人の度量や心のキャパシティ次第だ。この作品は短編集であるが、いずれの物語も、そんな衝撃に触れた人間たちが、そうやって己の価値観と広い世界の間の距離を縮めようともがく様が描かれている。この作品を手に取った瞬間から読者もまた試されている。2018/02/12

Yui.M

19
どの作品も棘のようなものが隠れていて、読後心に残った。『ちいさいビル』を読んでいて登場人物が変わるので話の筋を見失うことがあって「この作家は短篇の方がよいなあ」と思ったけれど、読み進めているうちに時間や空間が変わり、そのさきにはっとするラストがあって感動をおぼえた。こういう感動の訪れ方がある、と新たな発見があった。2020/11/29

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