目次
大丈夫
花物語
食堂
月の満ち欠け
婆っ皮
金の斧、銀の斧
皮
青びょうたん同盟
遠慮(1)
優しい
マコちゃん(1)
くまみさん
飛行
遠慮(2)
牛人
特別
マコちゃん(2)
再会
狸
生き霊〔ほか〕
著者等紹介
小春あや[コハルアヤ]
フリーランスイラストレーター。1980年、埼玉県生まれ。シアトル・セントラル・コミュニティカレッジ(アメリカ)グラフィックデザイン科卒業。2008年よりフリーとして、書籍・雑誌(新潮社/集英社/小学館/双葉社など)をはじめ、ウェブや広告などで、幅広く活動中。地方自治体や、地域に根ざした活動に絡んだ媒体へのイラストレーション提供も積極的に取り組んでいる
栗林佐知[クリバヤシサチ]
小説家、ひとり版元「編集工房けいこう舎」編集人。1963年、札幌市生まれ。国立富山大学人文学部(文化人類学)卒。35歳で小説を書き始める。2002年、小説現代新人賞、2006年、太宰治賞受賞。2016年より「編集工房けいこう舎」を始め、短篇小説を愉しむ文芸誌『吟醸掌篇』創刊(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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タカラ~ム
6
短編小説の面白さは、読者が自由な想像力を発揮できるところだと思う。短いからこそ限られた情報の中で読者の想像力は果てしなく広がる。本書は63の超短篇と18のイラストで構成された『超短篇画集』である。63の短篇は読者の想像力をかきたて、静謐なイラストがそれを増幅させるように思う。2008年の文芸誌上で作家とイラストレーターとして出会ったふたりが十数年の時を経て生み出した本書はふたりの到達点であり結晶なのだ。ほのぼのしているのにどこか物騒で、でも思わず笑ってしまう物語とイラストのコラボを堪能できる作品集です。2024/06/30
timeturner
3
透明感のある、ふんわり包みこむような絵の間から、とぼけていて、ちょっと哀しかったり、ちょっと怖かったり、ちょっとしみじみしたりする掌編が顔を出す。ぽわんとした空気に包まれて心地よい時間を過ごした。連帯の婆っ皮、いいなあ。わたしのも貸してあげたい。2024/06/13
刳森伸一
1
詩集のような、絵本のような、そんな体裁の本だけど、読むと、まごうことなき小説集。平易な言葉で綴られた短文の最後の一行でがらりの様相が変化する。それは万華鏡のよう。そして文に負けない美しい画も魅力的。2024/07/13