わたしの宮沢賢治―賢治との対話

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  • サイズ B6判/ページ数 211p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784990879075
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

内容説明

行動的なナチュラリストとして世界中を駆け巡ってきた著者にとって、宮沢賢治は永遠の同志。ウェールズ生まれの「ナンセンス」を愛する精神と、「賢治の笑い」が響き合う。

目次

第1章 賢治作品を読み込む幸せ(谷川雁さんによって開かれた扉;賢治作品を翻訳する喜び;岩手弁に込められた精神性;自分にしか書けない日本語)
第2章 自然と人の営みと(私はクマを撃たない;森は誰のものか?;馬糞と腐葉土;果物どろぼう;カニの空揚げ;「銀河鉄道の夜」が生まれた夜;蒸気機関車と電信柱)
第3章 野生に寄り添う(賢治のゾウに誘われて;野生動物と人間と;「よだか」は本当に醜いか?;クジャクの声は美しい?;英国のカラス、賢治のカラス)
第4章 信じ続ける力(私の「イーハトーブ」;竜という希望;賢治と私の青い色;自然の掟と絆;賢治を忘れない)

著者等紹介

ニコル,C.W.[ニコル,C.W.] [Nicol,C.W.]
1940年、英国の南ウェールズ生まれ。17歳でカナダに渡り、北極圏地域の野生生物調査を行って以降、カナダ政府の水産調査局北極生物研究所の技官として、十数回にわたり北極圏地域を調査。また、環境保護局緊急対策技官として、石油や化学薬品の流出事故などの処理にあたる。62年に空手の修業のために初来日。67年、エチオピア帝国政府野生動物保護省の猟区主任管理官に就任。シミエン山岳国立公園を創設し、公園長を務める。70年、詩人であり企業経営者でもあった谷川雁を通じて宮沢賢治作品と出会う。80年、長野県黒姫に居を定め、84年から荒れた里山を購入して自然再生活動を行う。95年、日本国籍を取得。作家として活躍する一方、エッセイや講演などを通じて環境問題に積極的に発言。2002年5月「C.W.ニコル・アファンの森財団」を設立し、理事長に就任。05年、英国政府より大英名誉勲章を授かる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あきあかね

15
 「小説家であり物語作家としての私の意識が、競うように想像を始める······。小さな部族の人々が生き、狩りをし、愛し、夢を見、そして死んでゆく総てを、このあたりの場所で、遥か古代から行っていたことを。」 世界各地で環境保護活動を行い、長野県黒姫の里山で長く暮らした生粋のナチュラリスト、C・Wニコル氏。厳しくも豊かな岩手県花巻の自然を愛し、『狼森と笊森、盗森』や『鹿踊りのはじまり』『なめとこ山の熊』など自然と人間との交感を数多く描いた宮沢賢治。両者には時と場所を超えて響き合うものが確かにあった。⇒2024/08/14

Christena

9
ずっとCWニコル本人の話であって、宮沢賢治のことはいつ語るのだろうかと読み進めているうちに、読み終わってしまった。本の終盤に、著者自身がそのことに関して許してほしいと言及している。宮沢賢治のことが知りたかったのに、CWニコルの生い立ちに詳しくなってしまった。2019/02/23

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