内容説明
独自の作風を築く回文短歌師三田たたみ初の著書。春夏秋冬二十五首づつの回文短歌とショートストーリー。
目次
春
夏
秋
冬
読むだけで回文がつくれるようになる魔法の物語
著者等紹介
三田たたみ[ミタタタミ]
回文作家。2010年、短歌をスタート。現在もネットを中心に、短歌や小説など幅広い創作活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
コットン
62
春夏秋冬に合わせた有るようでなかった回文の短歌集。短歌で回文はハードルが高く、この場合どうしても回文として出来上がった時点が合格点としてあげたい。なので、質より量。例:「路地消ゆる哀しき我が身抱いた肩痛み乾きし流る雪しろ」「雪林春の草あり胸焦がす過去眠り浅く乗る馬車は消ゆ」2018/01/29
ちぇしゃ
13
不思議な本屋さん「ほんやのほ」の回文読書会からはまってしまった回文w上から読んでも下から読んでも同じ文章になる回文で、短歌。自分が作ると音が優先されてしまって言葉の意味がなくなっていきがちなので、ちょっと勉強してみたくて手に取った本。作者の名前も回文なのね。普通の文章を作るよりも、言葉の意味や音や流れに敏感になれる回文の不思議。楽しいので「ほんやのほ」さんに通って、勉強していきたいと思います。2019/05/15
Naranja
2
読み始めはただひたすら「あ、すごい。ホントに回文になってる。」と感動しきり。短歌としては隣の解説を読んで理解を深めないとならない歌も多かった。内容は季節感あふれるものから青春もの、殺すだの刺すだのといった情念を感じさせるもの。和歌のやり取りをしていたり、戦国っぽかったり、女衒に買われて遊女に身を落とした元華族がいたりと、時代背景も様々。『短歌ください』とかに比べると、共感できる歌はない印象。2016/09/26
K子
1
タイトル通り歌集となります。 読んでフィーリングだけで良し悪しを感じられる現代短歌ではないです。 どちらかというと、解説が必要な古典の短歌に近い感じですよね。実際、解説、というよりはストーリー解題が無いと短歌の内容は理解できないものが多いです。そういうカラーです。 ただ回文の短歌を並べただけではなく、春夏秋冬の季節に合わせた内容にまとめてあるのも良かったです。 下から読んでも同じになる回文形式で短歌を詠んでいるだけでも十分すごいのですが、内容がバラエティに富んでいました。割とシンプルに恋愛のものもあれば 2021/11/14